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中国が最も嫌がるのは日本、インド、ASEAN合同軍事演習

 尖閣問題をはじめ、中国の外洋進出にともなう、周辺諸国との衝突は急増している。日本が軍拡に邁進する中国にどう対抗するのか、中国人民解放軍の実情に詳しいジャーナリストの笹川英夫氏が解説する。

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 中国の最も嫌がることを行なうならば、中国の仮想敵との軍事的結びつきを強めることだ。
 
 中国が最も恐れているのは、インドだ。アフリカや中東との関係を深め、資源を確保してきた中国にとって、インド洋からマラッカ海峡を抜け、南シナ海にいたる航路は、生命線だ。中国が西沙、東沙、南沙のそれぞれの諸島で領有権を主張するのは、南シナ海の支配を強めるためだ。
 
 しかし国境問題でもめ続けるインドが海上封鎖を行なえば、生命線は断たれる。
 
 ならば日本はインドと、さらには中国と領有権問題でもめるASEAN諸国と、軍事合同演習を行なえばいい。インドとASEAN、日本が海で繋がれば、中国は外洋進出どころか、逆に安全な海を失う。
 
 自国の利益しか追求しない隣国に対抗するには、思い切った行動をこちらから取るより他にないのである。

※SAPIO2010年11月10日号

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