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鼻が産出する1日数リットルの分泌物が喉の奥にはり付く病気

 鼻腔内の温度や湿り気を保つために、鼻は1日数リットルの分泌物(分泌液)を産出し、不要になると喉に流れ込む。しかし、風邪や副鼻腔炎(蓄膿症)、アレルギー性鼻炎により、分泌物に粘り気が出て、それが喉の奥にはり付くと不快感が生じる。これが後鼻漏で、特に慢性副鼻腔炎では服薬や手術治療を行なっても、後鼻漏はなかなか消失しない厄介な症状のため、継続的なケアが必要だ。

 東京慈恵医科大学附属病院耳鼻咽喉科の鴻(おおとり)信義准教授に話を聞いた。「後鼻漏は風邪や副鼻腔炎などが主な原因なので、子供から大人まで発症する可能性があります。また加齢により喉や鼻の分泌物の産出が減るため、鼻腔内が乾いて後鼻漏の症状が悪化することもあります。喫煙者は副鼻腔炎になると治りにくく、特に注意が必要です」

鴻准教授がさらに解説する。「日ごろから喉や鼻が乾燥しないように、鼻洗浄を行ないます。水道水では鼻を痛めるので、温かい塩水で洗浄しますが、これで鼻の中にこびりついた分泌物を洗い流すことができます。これは自宅でも行なうことができます。さらにうがいや、点鼻薬を併用することで不快感を緩和できます。また、日常的にマスクをかけ湿気を保つことも効果があります」

 後鼻漏は慢性化すると完治が難しいので、原因を特定し早期治療が重要だ。(取材・構成/岩城レイ子)

※週刊ポスト2010年11月12日号

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