国際情報

坊ちゃん権力者・金正恩に韓国ネット社会シラけ、肥満児扱い

 飢餓の国・北朝鮮で丸々と太った3代目の坊ちゃん権力者が登場した。他でもない、金正日総書記の三男、金正恩氏だ。だが、産経新聞ソウル支局長の黒田勝弘氏は、この権力者登場に親北家の多い韓国社会も冷ややかだと指摘する。

******************************
 今から10年前、当時の金大中大統領と金正日総書記の南北首脳会談が初めて行なわれた時、韓国ではちょっとした「金正日ブーム」が起きた。脳卒中で倒れる前だったから彼も元気だった。
 
その詳しい様子がテレビを通じ初めて韓国の国民に紹介され、モノ珍しさもあってちょっとした人気を呼んだ。「キムジョンイル・キャラクター」みたいなものまで登場した。 あれは史上初の南北首脳会談、あるいは金大中・親北政権下ということでの一種の「ご祝儀」現象だったか。

 これに比べると今回の金正恩登場には韓国人は意外(?)に冷ややかだ。人気というにはほど遠い。親北派がバッコするネットでも盛り上がりは見られない。むしろ肥満ぶりを皮肉るなど冷やかしが多い。
 
 平壌出身の筆者の知り合いの年寄りなど、1945年、ソ連占領軍庇護の下、33歳の金日成が平壌・牡丹峰運動場の群衆大会に初登場した時のことを思い出したという。当時、「金日成」という名前は抗日闘争の伝説的英雄の名前だったから、群衆は「あの若僧がまさか?」「ありゃ、ニセモノだ!」と思ったのだ。

 今回、金正恩が金日成のソックリさんのスタイルでデビューしたため、昔を知っている年寄りは65年前の平壌での「演出」を連想したのだ。

 飢餓の国で丸々と太った坊ちゃんスタイルの3代目権力者に、さすがの韓国社会もシラけたか。何でもありのネットでも「カッコいい!」の声は見当たらない。肥満は北では権威と権力の象徴として政治的効果を持つかもしれないが、韓国ではもう受けない。

※SAPIO2010年12月15日号

トピックス

真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン