国際情報

トラの自宅飼いはセレブの証だが20年間で600回襲われている

 おぐにあやこ氏は1966年大阪生まれの元毎日新聞記者。夫の転勤を機に退社し、2007年夏より夫、小学生の息子と共にワシントンDC郊外に在住。著書に『ベイビーパッカーでいこう!』『魂の声 リストカットの少女たち』などがある。おぐに氏がアメリカにおけるペットの現在について綴る。

 * * *
 調べてみて、驚いた。アメリカじゃ、ペットのトラは決して「ありえない」話じゃないのだ。マイケル・ジャクソンは2頭のトラを飼ってたというし、女優パリス・ヒルトンは、ラスベガスのカジノで勝った記念にトラを買ったそうな。

 ある歌手の自慢のペットは数百万円もする珍種ホワイトタイガーだったらしいし、ボクサーのマイク・タイソンにいたっては、トラ相手にスパーリングしてた、なんて怖い話も。

 別に今年が寅年でなくても、アメリカでは、トラの自宅飼いはセレブの証みたいなもんなのだ。確かに、日本の都市部にある小学校の運動場より広い庭を持つ、アメリカ郊外の大豪邸だったら、トラどころかライオンだってゾウだって飼えるかも。私の友人たちが「個人宅でトラ飼育」というニュースに怒りはしても、驚かなかったのは、「ペットトラ」の存在が珍しくないからなのね。

 でも、そもそもトラなんて、素人が飼っていいの? 調べてみると、連邦政府は州境をまたいだトラ取引を規制できても、各州内で繁殖したトラまで規制する権限はないという。つまりすべては州任せだ。

 ちなみに、トラの個人所有に一切の規制がない州は、ショービジネスの街ラスベガスのあるネバダ州など8州もある。一方で、人間がトラなど大型ネコ科動物に襲われたケースは、過去20年間で約600件にも上るんだって。

 さすが、アメリカ。トラを飼うのも、飼いトラに襲われてケガするのも「自己責任」ってわけね。ああ、我が家のご近所がトラなんか飼ってませんように!

※週刊ポスト2010年12月10日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
理論派として評価されていた桑田真澄二軍監督
《巨人・桑田真澄二軍監督“追放”のなぜ》阿部監督ラストイヤーに“次期監督候補”が退団する「複雑なチーム内力学」 ポスト阿部候補は原辰徳氏、高橋由伸氏、松井秀喜氏の3人に絞られる
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン