国内

貯金額3000万円 理想の夫の趣味はパンストはくことだった

 埼玉県在住のMさん(37)はエンジニアの夫と、小学4年生の長女の3人家族で5LDKの一戸建て住まい。一見何の問題もない幸せそうな家族なのだが、Mさんは夫へのアッと驚くような不満をぶちまけてくれた。

 * * *
 あれは忘れもしない4年前の春のことです。珍しく夫が風邪をひいて家で寝こんでいました。夕方になったので私は買い物に出て…。夫のあんな趣味を、知らないままでもそれはそれでよかったんです。気づいたとしても気づかないフリをしていてもよかった。でも、あの状況ではそうもいかなかったんです。

 私は寝ているはずの夫を起こさないようそっと寝室にはいり、着替えようと思ってウオークインクローゼットのドアを開けた途端です。

「パパッ、何してんのっ」
「なっ、なんだ、お前は」

 同時に叫んで、しばらくふたりとも動けませんでした。ビックリなんてもんじゃないですよ。上はパジャマ、下はスッポンポンにパンストをはいた夫がつっ立っていたんですから。

「そ、そこ、閉めろ。早く、出ていけ」そうして私を両手で突き飛ばして夫は、小一時間クローゼットにこもってしまいました。春とはいえ暖房のないクローゼットに、裸同然では寒いに決まっています。

「お願いパパ、何も聞かないからそこから出て」涙ながらに頼んでも出てこなかった夫ですが、「そろそろナツミ(娘)が塾から帰ってくるし」というと観念したのでしょう。ダッシュで走ってベッドの中にもぐりこみました。チラッと見たらパンストをはいたままでした。いったい夫の身に何が…。目撃したばかりのときは混乱の極みでしたが、その一方で、「ああ、やっぱり」という気持ちもありました。

 私たちは見合い結婚。私が26才で夫が38才のときでした。最初にビックリしたのは夫の貯金額です。なんと3000万円近くもあったんです。「お金は使わないと貯まる」と夫のいう通り、お酒は飲まない。たばこも吸わない。車はアブナイから、持たない。旅行は「知らないところは怖い」。趣味といえば、食後にバラエティー番組を見ることぐらい。おかげで結婚と同時に夫の実家の前に家を建ててもらい、友達には「玉の輿ね」とうらやましがられました。

 だけど不思議なことはいくつかありました。私のクローゼットの中のパンストがちょっと増えてるなと思ったこともあったし、はこうと思っていたパンストがないことも。「おかしいのよね」と夫にいうと、いつも「気のせいだろう」って。いま思えば、額に汗を浮かべ視線を泳がせていた感じだったんですよね。典型的な理系男の夫だから、本来ならもっと理屈っぽく説明したりしてもいい状況だったんですが…。そのたびに「ヘン!」とは思うものの、夫への関心が薄いせいか、次の瞬間「ま、いいか」と。

 クローゼットの引き出しのパンストの減りが早いなと不審に思ったことは何度も…。その夜、娘が寝たあと、リビングでうなだれている夫を問い詰めましたよ。

「なんで? 私の何が不満なの。お義母さんに相談する」というと、それまで黙っていた夫が「それだけはやめてくれ。見逃してくれ」って泣き伏したんですよ。10日ほど気まずい時間が流れたあと、私は夫にいくつかの約束をしてもらいました。

【1】誰にも口外しない。
【2】娘には絶対に悟られない。
【3】家以外ではしない。

 その後、ふたつ目までは厳しく守られていますけど、3つ目は半分反古です。夫は私と出かけるときにだけ「いいだろ?」といってズボンの下にパンストを着用するんですよ。小用のときも個室にはいってパンストと下着を同時に下げるとスーッとするんですって。もちろん私も気分よくはないですよ。でも、他で妙なことをされるよりはずっとマシ。マジメに働き、稼いだお金には執着がない夫は、この趣味さえなければ、理想の夫だと思います。

※女性セブン2011年3月10日号

関連キーワード

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト