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原発作業員 事故の精神的ショックで声かけに応じられぬ人も

いまなお、予断を許さない状況が続く福島第一原子力発電所。12日に発生した1号機での水素爆発後、作業員たちは原子炉から200メートルほど離れた免震重要棟で寝泊りしながら作業を続けた。その免震重要棟内の様子を、20代の作業員・Aさんはこう話す。

「食事は魚の缶詰とかビスケット、乾燥ご飯(水を入れて軟らかくして食べるご飯)などを食べていました。ただ充分な量は確保できないので、常に空腹という感じでした。

寝るときは、廊下だとかそこら辺の床でごろ寝です。毛布の数が足りず、3~4人で1枚程度でしたから、みんなで体を寄せ合って寝ていました。熟睡なんかまったくできませんでした。

そこには作業員だけでなく、爆発で破片が飛んできたりして打撲や骨折などのけがをした人たちもたくさんいました。精神的なショックで、話しかけてもボーっとしたまま応答がない人とか、全身が震えていたり、あるいは脱水症状を起こしている人もいました。でも原発の外も大きな被害を受けているはずですから、救急車を呼ぶとかそういう状況ではありませんでした」

体調の悪い人たちを充分に看病できない心苦しさがあっても、現場の復旧をまず優先しなくてはならない。そんなストレスも重なったという。

※女性セブン2011年4月14日号

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