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放射線量の許容 0.19マイクロシーベルトでなく0.114目安に

本誌は、子供たちが出かける機会の多い場所に限定して、独自に放射線量の測定を行った。東京・銀座でガイガーカウンターのレンタルを行っている有限会社「シエスタ」の田中久大さんに計測方法の指導を受け、6月29日から7月5日にかけて、都内120か所で調査を行った。

子供たちがよく行く公園、それも、あえて放射線量が多いと思われる植え込みや滑り台の下、ぬかるみなどを測定してみると、軒並み毎時0.1マイクロシーベルトを超える高い数値を示した。

「毎時○○マイクロシーベルト」といわれても、どれくらいの被曝量なのか実感はしにくい。

国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた、一般の人が自然放射線以外で浴びてもよいとされるしきい値は年間1ミリシーベルト。これは1時間あたりに計算すると0.114マイクロシーベルトとなる。この0.114に自然放射線量や屋外での活動時間を考慮して、0.19マイクロシーベルトまでなら許容範囲とする説もあるが、中部大学の武田邦彦教授はこう語る。

「0.19マイクロシーベルトという数字には食事や空気中に含まれる放射性物質が体内にはいることによって起きる内部被曝の量が加味されていない。やはり毎時0.114マイクロシーベルトを安全かどうかのひとつの目安と考えてよいのではないでしょうか」

今回の測定では、ほとんどの地点でこの毎時0.114マイクロシーベルトを超える結果となった。測定にはある程度の誤差もあるが、子供たちと出かける際は用心しておきたい。

※女性セブン2011年7月28日号

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