芸能

昭和の名女優トップ5投票 5位は若尾文子、4位は夏目雅子

 美しさと演技に魅せられた昭和の名花――「演技力と美貌を兼ね備えている女優」「昭和期に活躍した主演映画のある女優」という2つの条件から35名の映画関係者が各3名ずつの女優をリストアップ。得票数の多い順で「昭和の名女優」トップ5は以下の通り。

 * * *
 胸を躍らせ映画館に通い詰めたあの時代。銀幕の女優たちはまさに光り輝いていた。彼女たちが現代の女優にはない魅力にあふれていたのはなぜか。その大きな理由のひとつが「演技力」だ。

 アンケートの結果は、よくある「好きな女優ランキング」とは一線を画すものとなった。美しいだけでなく、観る者をうならせる演技派たちが上位を占めた。

 1位は昨年12月に肺がんで亡くなった高峰秀子。『浮雲』(成瀬巳喜男監督)『二十四の瞳』(木下惠介監督)などの名作に数多く出演した大女優の卓越した演技力は、子役時代から培われた。6歳にして60人のオーディションを勝ち抜き、映画『母』でデビュー。以降、天才の名をほしいままにした。清楚な女教師からストリッパーまでを演じきる幅の広さは、映画業界人からも驚嘆される。

 2位には「美人の代名詞」原節子がランクインした。現代においても伝説の女優として神格化されている原は、かつて「ルックス優先」と揶揄されたこともあった。しかし『東京物語』の名演を挙げるまでもなく、小津安二郎監督ら昭和映画黄金期の名監督たちの信頼は圧倒的である。

 3位の田中絹代には誰も異論がないところだろう。出演作がカンヌ・ベルリン・ヴェネチアの世界三大映画祭すべてを受賞していることもあり、世界各国に熱烈なファンがいる。戦後に活躍した女優たちが上位を占める中で、4位の夏目雅子の存在は異色だ。『鬼龍院花子の生涯』(五社英雄監督)では、清廉なイメージを捨て去るかのようなヌードシーンを披露。女優デビュー当初こそ「お嬢さん芸」といわれたが、出演作を重ねるにつれ凄みは増していった。業界からは「年齢を重ねた彼女の演技が観たかった」と惜しむ声が聞こえてくる。

 現在もNHK連続ドラマ『おひさま』やCMで活躍する若尾文子は5位。山本冨士子や京マチ子と並ぶ大映の看板女優として名を馳せた。匂いたつ妖艶さは、すでに二十代の頃から完成されていた。

※週刊ポスト2011年9月30日号

トピックス

公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン