ライフ

“ベトナム風タコ焼き”にはタコじゃなくてエビが入っている

『オーセンティック』の「バンコット」

タコ焼きやお好み焼きだけじゃない! ついつい食べたくなるのが「粉モノ料理」。……というわけで、グルメ雑誌『アリガット』誌の元編集長・小川フミオ氏がセレクトした、『オーセンティック』(東京・浅草)の「バンコット」を紹介します!

* * *
関西が粉モノのスーパーマーケットだとすると、東南アジア諸国は10階建てデパートぐらいのバリエーションが実はある。

ベトナムも例外でなく、たとえばバインセオは日本でも人気が高い。こちらが“ベトナム風お好み焼き”といわれるのに対して、タコ焼きに当たるものもある。それがバンコットだ。

まさにタコ焼きのような型にココナッツミルクとココナッツジュースで溶いた米粉を流し込んで作る。「ベトナムのおいしい料理をいろいろ紹介したい」という、浅草のベトナム料理店『オーセンティック』の中塚雅之シェフ肝入りの一品だ。

有機農法のハーブがたっぷり添えられるのも、このお店ならでは。香り高いハーブと一緒に、ヌクチャム(ピリ辛のタレ)をつけて口の中に入れると、フライドオニオンやネギの風味がエビの味と混ざりあい、深みのあるうまさを感じる。香りと素材を活かせば味付けは強くなくても印象深い料理ができる。これが、アジアの力である。

■『オーセンティック』の「バンコット」1680円

【住所】東京都台東区浅草1-1-12 浅草地下商店街
(地下鉄銀座線浅草駅直結。8番出口の階段前を左折)
【営業時間】ランチ12時頃~15時、ディナー18時頃~22時半LO(23時閉店)
【定休日】月(不定休)
【カード】不可

高円寺の人気店が今年3月に移転。中塚雅之シェフと森泉麻美子さんの2人が手がけるベトナム料理は評価が高い。ランチは麺類と飯類が中心。バンコットは11月からの新メニューで、ランチ時に提供するか検討中とのこと。牛肉や鶏肉のフォーの他、シェフの気合いが入ったコース料理(4000円~)も人気。

撮影■河野公俊

※週刊ポスト2011年11月11日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン