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放射性物質に汚染されやすいきのこ類、海産物に注意と専門家

いまなお続出する食品のセシウム汚染。11月中旬だけでも福島産の米や乾燥しいたけ、栃木のなめこなどから食品衛生法の暫定規制値を超えるセシウムが検出された。

怖いのは汚染食品を通して放射性物質が体内に取り込まれる内部被曝だ。8月には福島県の0才から15才の子供約1150人を対象にした甲状腺の内部被曝検査で、半数近くが被曝していたことがわかってもいる。

現在、国や自治体に加え、スーパーや民間団体も食品の検査を行っている。例えば、流通大手のイオンでは、農産物や海産物などを11月以降、3か月で5000件検査。わずかでも放射性物質が検出されれば、規制値以下でも販売を見合わせるという。

とはいえ、どれだけ厳重なチェック体制を敷いても、すべての食品で検査を行うのは実質的に不可能。やはり、自分たちで気をつけるしかない。立命館大学名誉教授(放射線防護学)の安斎育郎さんに「食の除染方法」を聞いた。

「千葉県で栽培したしいたけが汚染されるなど、福島以外の地域からも汚染度の高い食品が出てくる。産地で怖がるのではなく、実態で評価することが必要」(安斎さん)

まずは汚染しやすい食品に手を出さないこと。

「現在、放射性物質が出ているのは主に天然のきのこ類です」(安斎さん)

さらに、今後は海産物が要チェックという。

「雨が降るたびに放射性物質の付着した土が削られて川に流れ、最後は海に到達します。これに伴い、地上にあった放射性物質が河口付近から海底に積もっていく。その付近に生息するひらめ、わかめ、こんぶなどには注意が必要です」(安斎さん)

“最後の壁”となるのは台所の調理だ。

「洗う、ゆでる、塩づけにするなどで除染することができます」(安斎さん)

たとえば、ほうれん草をゆでこぼすとセシウムを50~80%減らすことができる。

※女性セブン2011年12月15日号

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