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茨城の巨大有名モールに「虚ろな目でさまようところ」との声

生しらすたっぷり「生しらす丼」を食べるオバ記者

 ドン底不況だ、ユーロ危機だといいながら、あちこちで大型ショッピングモールがオープンしているそう。「どうせ見かけ倒しだって」といいつつ本誌の名物記者、オバ記者(54)が、最近できた巨大モール・テラスモール湘南(神奈川県藤沢市)に向かった。以下、オバ記者のレポートだ。

 * * *
 年末商戦たけなわ、とかいいつつ聞こえてくるのは景気の悪い話ばっか。そんなときになぜ大型ショッピングモールが増えてるの?

「景気低迷で企業規模を拡大しない会社が多く、オフィスや工場用地が余っているところに、ショッピングモールを作っているという状況です。

 さらに人口も増えず、産業が活性化していないいま、流通業界は店舗を出し続けないと売り上げを伸ばすことができず、生き残れないんです」と流通ジャーナリストの金子哲雄さん。

「最近の大型ショッピングモールの傾向では、全テナントのおおよそ7割がユニクロなどの誰もが知っているお店、2割が地元のテナント、1割が国内初や関東初などの“初出店”というのが理想的。地元のショップはここで成功すればほかの地域への出店もできますので、地元への経済効果も期待されます。初出店のお店は、話題性や新しさを狙ったものです」(金子さん・以下同)

 ただ、いまや買い物というのは二次的要素だという。

「“時間消費”といって、ショッピングモールは、ファミリーなどで映画を見たり食事をしたりする“ついで”に買い物もする場所に変化しています」

 そんなわけでオバはこの11月にオープンした話題の「テラスモール湘南」へ!

 JR辻堂駅つづきの白亜のモールはまずその広さに驚く。えーっ、まだ半分なのとオバ脚が音を上げそうな規模だ。それなのに2階、3階4階…。も一度2階に引き返して、買おうか、あきらめようかと行きつ戻りつ×4回。その途中で腹ごしらえして映画を見て、で、どうしよう、あの服。

 オバの地元・茨城の、田んぼの真ん中の巨大有名モールは、安かろう悪かろう商品の中をうつろな目でさまようところ。そして悲しくラーメンをすするところだったけど、何よ、この違い! これだけ時間かけてゆっくり楽しめるんだからコストパフォーマンスもいいじゃない。

 歩いているだけで楽しいしね。親子で遊ぶスペースなんか、人目さえなかったらオバひとりで潜りこんで遊びたいくらいカラフルな遊具がいくつもあるし。ショッピングモールがこんなに心躍る場所だったなんて、知らなかったわ。

【テラスモール湘南】
湘南エリアに281店舗が集う地域最大級の大型ショッピングモール。JR辻堂駅北口に直結。住所:神奈川県藤沢市辻堂神台1-3-1 営業時間:専門店・潮風キッチン10~21時、レストラン11~23時、109シネマズ9時30分~24時。※ほかは店舗によって異なる。

撮影■浅野剛

※女性セブン2012年1月1日号

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