国内

財務省 古賀茂明氏筆頭の増税反対派出すなとTV局に圧力

しゃかりきになって増税路線を取る財務省と野田政権。そんな彼らの必死さを示すものが「テレビ局への圧力」だという。ジャーナリストの須田慎一郎氏が解説する。

* * *
財務省は「増税容認」の世論形成に躍起になっている。

これまでも財務省内のメディア対策担当者が、テレビに出演するコメンテーターなど世論形成に一定の影響力を持つとされるオピニオンリーダーに対して、消費税増税の必要性を説くため、個別のレクチャーに赴いていたことはよく知られた話だ。

だが、最近はその手法がより露骨になっている。在京キー局プロデューサーが話す。

「増税派を育てるだけでは飽きたらずに、消費税増税に批判的なコメンテーターを使うなとテレビ局にプレッシャーをかけ始めている」

具体的には、その「使うな」と言われている対象の筆頭は、元経産省官僚の古賀茂明氏だという。前出のプロデューサーはこう証言する。

「古賀氏は目の敵にされている。財務省が後ろ盾になっているある政治家は、テレビ出演の際、その条件として、“古賀氏を出さないこと”を挙げるほどだ」

よほど財務省は焦っていると見える。そこで、民主党議員を安心させるために、財務省が目を付けたのが「一票の格差」だという。ある民主党中堅議員が半ば呆れて言う。

「野田総理は『法案成立後、増税実施前に信を問う』とする方針を表明しているが、党内の一部の増税派からは『最高裁判所からたびたび指摘されている違憲状態を解消しないことには解散総選挙に打って出られない』という声が出始めた。

違憲状態を盾に、総選挙をできるだけ先延ばしすれば、ほとぼりが冷め、選挙で不利にならないという目算だ。吹き込んだのはどうせ財務省だろう」

時間稼ぎをしたところで、有権者が喉元過ぎて熱さを忘れるとは思えないが、騙された民主党が惨敗しても、自民党も「消費税10%」を掲げているのだから、財務省としてはまったく問題ない、ということか。

※SAPIO2012年1月18日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン