ビジネス

年収500万円サラリーマンの天引き社会保険料は毎月約6万円

サラリーマンにとって「第2の税金」といわれるのが給与から天引きされる社会保険料。では、実際の社会保険料負担はどうなっているのか。個人や法人の財政状態を保険を中心に改善するコンサルタント、財務支援研究所代表の小島宏之氏が解説する。

* * *
日本の社会保障制度は、大きく「年金」「医療」「介護」に分かれ、年金なら厚生年金などの公的年金、医療なら健康保険、介護なら介護保険によって最低限の保障が受けられるようになっています。もちろんこれらの保障はタダではなく、所得税や住民税といった税金と同じように「社会保険料」という形で毎月の給与から天引きされています。つまり、社会保険料は「第2の税金」といえるのです。

しかし、実際には何がどれだけ引かれているかをご存じの方はあまり多くないでしょう。

それを手っ取り早く把握できるのが給与明細です。みなさんのなかには給与明細をなんとなく眺めて終わりという方もいると思いますが、実はそこには多くの情報が網羅されています。ここからはぜひ、自分で手元に給与明細を用意して読み進めてみてください。

給与明細には控除という項目があり、「厚生年金」「健康保険」「介護保険」「雇用保険」といった保険料が明記されています。

まず年金は多くのサラリーマンの場合、「厚生年金」としか記載されていませんが、国民年金と厚生年金の保険料が合算されていて、現在の保険料率は標準報酬月額(基本給や手当などを含む年収を月平均でならした金額)と標準賞与額の16.412%。

「健康保険」の保険料率は標準報酬月額の9.48%(協会けんぽ・東京都の場合)となっています。さらに、40歳以上になると「介護保険」の負担が加わり、保険料率は標準報酬月額の1.51%で、いずれも会社と従業員が折半で負担します。

一方、「雇用保険」の保険料率は業種によって異なりますが、一般事業会社の場合は会社側が0.95%、従業員側が0.6%と会社側の負担が多くなっています。これ以外に「労災保険」もありますが、全額会社負担となっています。

では、具体的にどれだけかかっているのか。

たとえば年収500万円のサラリーマン場合、500万円×(8.206%[厚生年金]+4.74%[健康保険]+0.755%[介護保険]+0.6%[雇用保険])=71万5050円となり、1か月当たり6万円近くを払っている計算となります。

※『サラリーマンのための安心税金読本』(小学館)より

関連キーワード

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン