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商工会役員 「消費税8%になれば廃業、現実見えてるのか」

民主党では、昨年末、野田佳彦・首相の消費増税方針に反対して9人の議員が離党し、「新党きづな」を結成した。その一人、震災被災地である宮城2区の斎藤恭紀・代議士がいう。

「地元・仙台のラーメン屋の大将から、『ただでさえ震災で大変なのに、消費税率を5%も上げられたら俺たち個人事業主はもう仕事ができない』といわれた。増税によって被災地の復興は間違いなく挫折し、町は死んでしまう。新年の地元回りで有権者を誤魔化したくないから昨年のうちに離党を決断しました」

第2、第3の離党予備軍も増えている。民主党中堅議員は、新年の挨拶回りで地元商工会の役員からこんな言葉を投げつけられた。

「お国のために増税を我慢してくれ? バカいわないでくれ。われわれは消費税分はいりませんと値引きしてやっと商売ができる。それが8%や10%になれば、もうかぶることはできないから廃業だよ。現実が見えているのか」

返す言葉がなかった。

大増税の本当の痛みを政治家も官僚も知らない。中小・零細企業や商店の多くは現行の5%の税率さえ価格に転嫁できず、そのうえ赤字で納める税金もない。消費税の滞納は年間約3400億円に達する。

※週刊ポスト2012年1月27日号

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