ライフ

内田樹氏 女性と付き合う時は「ボーっとしているのが一番」

 加藤茶をはじめとした60代半ばを過ぎた芸能人が、かなり年の離れた若い女性と結婚する例が昨年来多く見られるが、これは還暦が始まりにすぎないことを教えてくれる。

 現在、『呪いの時代』などがベストセラー中の神戸女学院大名誉教授・内田樹氏には、知的で紳士的な語り口から、女性ファンが数多い。1989年に離婚し、男手一つで一人娘を育ててきた内田氏は3年前に20歳年下の元教え子と結婚した。当代一の人気思想家が“オーバー60”のモテ道を説く。

 * * *
 蓼食う虫も好き好きといいますか、世の中には色々な女性がいますから、どんな男もソコソコはモテるはず。ところが、テレビや雑誌で「ちょいワル親父はモテる」といった特集をするから、蓼食う虫うんぬんではなくなって、「こうしなければならない」という“定型”にハマり込んでしまう。

 60過ぎてモテるには正味の部分を見てもらう必要がある。カッコつけたりできるのは若い頃だけですから。私? もちろん「俺は俺だい!」って思っています。

 妻は私が大学に着任した年の教え子です。当時、私のすぐそばに住んでいたんです。ベビーシッターを頼んでいたら紹介されてやってきたのが彼女でした。「あれ、君は私の授業をとっている子じゃないの?」「先生の家の近所に住んでいるんです」と。

 そこから仲良くなっていった。彼女は能楽師なので、ある時期に師匠の内弟子になった。365日、その道に打ち込むことになりますから、男と付き合うどころじゃない。

 結局、内弟子時代の10年間は待ちました。修行が終わり、いよいよ独立できることになり師匠と一緒に私のところに来た。その時師匠が「随分待たせたけど、ついては貰ってくれないか」と、お許しがでたんですよ。年が離れているといっても、ぼくは基本的におばさんタイプの人間。女性と喋るのは苦にならないんです。どんな話題でも「へぇ~、そうなの」って聞く。

 女性とお付き合いする時に気をつけなければならないのは「お前のことはよくわかった」と勘違いしないことでしょうね。「何考えているのかわからないなァ」って、ボーとしているのが一番。ロビン・ダンバーという心理学者は、「私の頭脳をもってしても理解できないにちがいない」と受け入れている方がいいと書いている。

「女なんてこんなものだ」と決めてかかると脳は縮小する。そういうのはサルに近く、人間はサル化しちゃいかんのです。「わからないなァ」って困ったり、悶々として不安でいる方が脳の機能は活性化するんだそうです。「そして僕は途方に暮れる」というのがいいんですよ(笑い)。

※週刊ポスト2012年3月2日号

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン