結石は腎臓で発生し、尿管にひっかかると激しい痛みや血尿、腎臓の機能低下などが起こる。尿路結石にはシュウ酸カルシウム結石、尿酸結石、リン酸マグネシウムアンモニウム結石、アミノ酸の代謝異常によるシスチン結石などがある。
一番多いのがシュウ酸カルシウム結石で、シュウ酸を多く含むホウレンソウや、プリン体の多いレバーや肉類、チーズなどの大量摂取で発生リスクが高まる。尿酸結石とシスチン結石はかなり大きくならないとX線では映らず、発見が遅れることが多い。
東京警察病院泌尿器科の松島常部長に話を聞いた。
「近年、結石はメタボリックシンドロームと密接な関係があることがわかっています。高脂血症や糖尿病、痛風があると結石になりやすく、また閉経後の骨粗鬆症で骨からカルシウムが溶け出す人も結石ができやすい。尿路結石は食事、ホルモン、加齢、代謝異常と関係が深く、体内の異常の警鐘であり、生活習慣病の指導により再発予防効果が期待できます」
(取材・構成/岩城レイ子)
※週刊ポスト2012年3月30日号