国内

カフェで仕事するノマド 大声でスカイプして何様?って感じ

 新しいワーキングスタイルとして注目を集める「ノマド」。しかし響きの格好良さとは裏腹に、マナーには問題があるようだ。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏が、自らの体験を踏まえて「ノマド」を斬る。

 * * *
 時代は、ノマドワーカーです。『情熱大陸』でノマドワーカーのオピニオンリーダー安藤美冬氏が取り上げられたこともあり、注目度がますます上がっていますね。

 そもそもノマドワーカーとは何でしょう? ノマドとは遊牧民という意味で、組織や場所や時間にとらわれず働いている人のことを指しているようなのですが、まあレベルは色々ですね。本田直之氏のように、ほぼハワイを始め海外で生活しつつ働いているレベルから、カフェで仕事をするフリーランス、さらには外出先で仕事をすることが多いサラリーマンまでそう括られているように感じます。

 そのノマドワーカーですが……。皆さん、「こいつらマナー悪いなぁ……」って思ったことありません? カフェでたまって大声で打ち合わせしていたり、携帯やスカイプを使って大声で話していたり、MacBook Airのキーボードを叩く音がデカすぎでうるさかったり、コーヒー1杯で半日粘っていたり……。しかも、「俺は働いているゾ」というオーラを醸しだしていて、これまた落ち着かないものです。

 私自身、先日、トラブルに巻き込まれました……。渋谷の宇田川町の大手チェーン系カフェで、カウンターの席に座っていたら、隣に、スカイプで大声で会話している男性がいたのです。あまりに気になるので、注意したら邪魔するなとばかりに無視され、言うことを聞いてくれなかったので店長を呼んだところ、「店には電話に関するルールはない」と言われ、私の方が席を移動するように言われました。

 いや、電話に関するルールがあるかどうかが問題じゃなくて、相手が迷惑だと感じるかどうかがポイントでしょう。だいたい、迷惑をかけられて、なんで私が移動しないといけないのですか?

 そんなことを抗議したら、ノマドワーカーは「これは電話ではなく、スカイプだ」「私はイギリスと仕事のやりとりをしている」「普通の会話と比べて音量は変わらないはず」「私もアナタに文句を言われて不愉快だ」などと言い出す始末。さらに店長は「どちらも悪くない」なんて言い出しました。途中からノマドワーカーは私を無視し、仕事を再開。なんなんでしょう、これ。

 納得がいかないので、大手チェーンカフェの広報部に電話をして問い合わせをしました。お客様サービス担当の方が説明してくれたのですが、電話に関するルールはお店に任せているとのこと。こりゃ、ノマドワーカーはスカイプも電話もやり放題の渋谷宇田川町店に行くしかないですな。ただ、店長が私の方に移動するよう促したことについては、間違った対応だったということで謝罪して頂きました。やれやれ。

 ノマドワーカー批判論者だと思われている私ですが、実はそうでもないです。私自身、今は組織に所属しておらず、フリーランスでいつも日本のどこかで、いろんな人と仕事していますから。ただ、こういう迷惑な方がいると、ノマドワーカーってますます揶揄されていくでしょうね。「単にこいつの問題では?」という声もあるでしょうけど、いや、ここまでではないものの、よくスタバなんかで見かけますよ、何様だという感じのノマドワーカーを。

 昔、ファミコンの高橋名人は「ファミコンは1日1時間にしよう」とみんなに呼びかけました。ノマドワーカーのカリスマ、安藤美冬氏には「カフェで大声でスカイプするのはやめよう」「カフェで粘るのは2時間まで」などマナーを啓蒙してもらいたいところです。


関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン