夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、カード会社勤務のご主人(37歳)。奥様(39歳)は口臭をすごく気にしています。
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新婚の頃は毎朝、出勤時にキスをしていました。でも、子供たちも小学生になりましたし、最近は女房が唇を突き出してきても避けてしまうんです。すると、「私の口が臭いからでしょう」と女房。誤解だといっても、「絶対に臭っているはずだわ」と、1日に何回も歯を磨きます。それはまぁ、歯のためにもいいと思うんですが、最近、「口臭」という言葉にひどく敏感になってしまいました。
「我が家のメニューから白菜は無しね。歯臭いだから」というので、最初は「ダジャレかよ」と笑ってたんですが、これがかなりの重症に。子供が「山梨へブドウ狩りに行きたい」というと、「山梨? 甲州ブドウ? 口臭に悩むママへの当てつけなの?」と怒り、子供は泣き出してしまいました。
先日なんか、リビングに「この言葉は今日から禁止ね」と紙を貼り出しました。見ると、「甲州」「講習」「公衆」「高周波」など、口臭を連想する言葉がズラリ。子供たちは「パパ、お願い! ママとキスして!」。うーん、それしか解決方法はないみたいです。
※週刊ポスト2012年6月8日号