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故寛仁親王「皇室会見は質問も答えも決まってて面白くない」

「ヒゲの殿下」「スポーツの宮様」と親しまれた、三笠宮家の寛仁(ともひと)親王殿下が6日亡くなられた。享年66だった。生前、寛仁殿下は、「開かれた皇室」という言葉に違和感を持っており、自身の意見をこう語っていた。(週刊ポスト2008年2月1日号より)

 * * *
 天皇皇后両陛下は特別でいらっしゃるから、共同記者会見でメディアと意見交換なさり、それが国民に伝播していく事はいいと思いますし、地方事情御視察の折に親しく国民一人一人と会われて会話されるのも素晴らしい事ですよね。でも東宮両殿下や、少なくとも内廷外皇族は、記者会見などはやめて、個別に取材をお受けになるべきだと私は思います。

 記者会見は、もう事前に質問項目が殆ど出て答えもある程度決まっているわけでしょう。そうだとしたら全然面白くない事ですよね。それよりはざっくばらんに話をして、それをテープ起こししてもらったものに、少し過激な発言だからトーンを下げましょうとか、ここは落としましょうとか、お互いに納得の上でやったほうがわかりやすいと思う。

 各宮様方が個別に質問を受けられるようになれば、国民の方も、「あっ、あの宮様はこういうことをしていらっしゃるのか!」とか「この宮様はオックスフォードで寛仁親王の後輩で、こんなご意見をお持ちなんだ!」とかいうように、より身近な存在になると思いますね!

「皇室外交」という言葉も成り立ちません。どうしてかというと、外交というのは政治ですから。皇室は政治にタッチしてはいけないと、皇室典範に厳然と決められているわけです。国際親善ならば成立するけれども、「皇室外交」という言葉はあってはいけないはずです。

 よくメディアは、皇室を英国王室と比較しますが、これも悪い癖です。皇室と他国の王室では成立の過程から、現在の行動範囲、或いは発言の内容等々、すべてがまるっきり異質ですから、「英国の王室をまねたほうがいい」なんていうのは大間違いなのです。

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