ライフ

88才料理研究家 朝食にベイクドポテト作るなら前夜に芋洗え

 料理教室の生徒を多数かかえ、テレビや雑誌に引っ張りだこの“登紀子ばぁば”こと、料理研究家の鈴木登紀子さん(88才)。そんな鈴木さんが、料理の“段取り”の重要性について教えてくれた。

 * * *
 昔、わが家には住み込みの助手さんがおりました。そのころは、朝食にベイクドポテトを添えることに凝っていたのですが、これを作るのは助手さんたちの役目でした。

 じゃがいもを洗い、十文字に切り込みを入れて丸ごとラップに包んで電子レンジで6~7分加熱し、あとはバターをのせるだけ。シンプルですが、朝食にはぴったりの一品です。さて、これを彼女たちは朝起きてから、やおらベランダに置いてあるじゃがいもを取りに行き、たわしで洗いはじめます。

 その姿に、意地悪ばぁばは思います。前の晩に洗う過程だけでもすませておいたらどうかしら…。それだけでも、ずいぶんと時間を得したような気分になりませんか。また、その手で、ざるに上げておけば水もよく切れます。ラップに包んでおくところまでやっておけたら、さらに上等。忙しい朝、得したその10分がもつ意味は大きいはずです。

 あるいは、あらかじめ外出することが決まっている日は、その前に段どりを考えて、下ごしらえや下味をつけておき、帰宅したら、火を通したり盛りつけをすればよいだけにしておく。炊き込みご飯などにすれば、あとは汁ものと常備菜で立派に献立が整いますわね。

 頭の中で手順の先を読みつつ、数字にはできないプロセスを計算できることが、「段どりがよい」ということになるのでしょう。段どりよく作られたお料理は、しゃきっと味もよく仕上がるものです。

 ばぁばは、段どりを考えることができる間は、体も心もまだ大丈夫、そう考えることにしております。

※女性セブン2012年7月19日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《美女モデルと不倫》妻・観月あこに「ブラックカード」を渡していた錦織圭が見せた“倹約不倫デート”「3000円のユニクロスウェットを着て駅前チェーン喫茶店で逢瀬」
NEWSポストセブン
お疲れのご様子の雅子さま(2025年、沖縄県那覇市。撮影/JMPA) 
雅子さまにささやかれる体調不安、沖縄訪問時にもお疲れの様子 愛子さまが“異変”を察知し、とっさに助け舟を出される場面も
女性セブン
不倫が報じられた錦織圭、妻の元モデル・観月あこ(時事通信フォト/Instagramより)
《結婚写真を残しながら》錦織圭の不倫報道、猛反対された元モデル妻「観月あこ」との“苦難の6年交際”
NEWSポストセブン
新キャストとして登場して存在感を放つ妻夫木聡(時事通信フォト)
『あんぱん』で朝ドラ初出演・妻夫木聡は今田美桜の“兄貴分” 宝くじCMから始まった絆、プライベートで食事も
週刊ポスト
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《永野芽郁に新展開》二人三脚の“イケメンマネージャー”が不倫疑惑騒動のなかで退所していた…ショックの永野は「海外でリフレッシュ」も“犯人探し”に着手
NEWSポストセブン
“親友”との断絶が報じられた浅田真央(2019年)
《村上佳菜子と“断絶”報道》「親友といえど“損切り”した」と関係者…浅田真央がアイスショー『BEYOND』にかけた“熱い思い”と“過酷な舞台裏”
NEWSポストセブン
「松井監督」が意外なほど早く実現する可能性が浮上
【長嶋茂雄さんとの約束が果たされる日】「巨人・松井秀喜監督」早期実現の可能性 渡邉恒雄氏逝去、背番号55が空席…整いつつある状況
週刊ポスト
6月15日のオリックス対巨人戦で始球式に登板した福森さん(撮影/加藤慶)
「病状は9回2アウトで後がないけど、最後に勝てばいい…」希少がんと戦う甲子園スターを絶望の底から救った「大阪桐蔭からの学び」《オリックス・森がお立ち台で涙》
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《浅田真央と村上佳菜子が断絶状態か》「ここまで色んな事があった」「人の悪口なんて絶対言わない」恒例の“誕生日ツーショット”が消えた日…インスタに残された意味深投稿
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン