ライフ

乳房再建した46才女性に「バストアップして綺麗になった」評

 自らの乳がん告知から手術、乳房再建までをつづったコミックエッセイ『おっぱいを作る! 乳がん転じて美乳になる方法』(マガジンハウス)を出版したイラストレーター&文筆家の田中ひろみさん。1年半前、突然のがん宣告を受けたときには、目の前が真っ白になったという。

「ちょうど46才でした。それまでにも触診の検査を受けてはいたんですけど、私の場合、しこりがないタイプの乳がんだったので、わからなかったんです」

 正式な病名は“浸潤性乳管がん”。リンパ節には転移していないものの、がんの大きさは4cmと小さくはなかった。手術をすればかろうじて胸は温存できるものの、形は大きく崩れてしまう。田中さんは迷わず、医師に「全摘で再建をお願いします」と申し出た。

「全摘といっても、私の受ける手術は“乳頭乳輪温存乳房切除術”といって、皮膚も乳首も残して乳腺だけをくり抜く方法でした。でも、乳首を残すことでがんの取り残しがあるのではないかなどいろいろ不安に感じたので、インターネットで入会した乳がんのメーリングリスト『TEDDY BEAR』に質問のメールを流してみたんです。そしたら、なんと“よければ私の胸をお見せしましょうか?”と、連絡をくださった会員のかたがいまして。初対面にもかかわらず、人気のないトイレでまじまじと再建した胸を見せていただきました」

 同じ病気を経験した仲間同士だからこそ、気兼ねすることなく胸の内を明かすことができたという田中さん。

「もっと早く悩みを口に出していえばよかったと思いましたね。再建にしてもあれこれ悩まず、患者会などで多くの人に悩みを打ち明けることで気持ちがずいぶん楽になれると思うんです。私も再建後、胸にしわが若干あるのが気になっていたんですけど、人に見せたら“全然気にならないし、前よりバストアップしてきれいになったね”っていわれて。

 女って下着を変えるだけでうれしかったりするのと同じように、胸をつくってきれいになったことが自分の自信にも繋がるんですよね。以前は胸元の開いたセクシーなワンピースなんて着ることがなかったんですけど、最近はオシャレが楽しくって。メイクもちょっと変えてみたりしてるんですよ」

※女性セブン2012年8月9日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

『東京2025世界陸上』でスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
《テレビ関係者が熱視線》『世界陸上』再登板で変わる織田裕二、バラエティで見せる“嘘がないリアクション” 『踊る』続編も控え、再注目の存在に 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
カザフスタン初の関取、前頭八・金峰山(左/時事通信フォト)
大の里「横綱初優勝」を阻む外国人力士包囲網 ウクライナ、カザフスタン、モンゴル…9月場所を盛り上げる注目力士たち10人の素顔
週刊ポスト
不老不死について熱く語っていたというプーチン大統領(GettyImages)
《中国の軍事パレードで“不老不死談義”》ロシアと北朝鮮で過去に行われていた“不老不死研究”の信じがたい中身
女性セブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
59歳の誕生日を迎えた紀子さま(2025年9月11日、撮影/黒石あみ)
《娘の渡米から約4年》紀子さま 59歳の誕生日文書で綴った眞子さんとまだ会えぬ孫への思い「どのような名前で呼んでもらおうかしら」「よいタイミングで日本を訪れてくれたら」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
ヒロイン・のぶ(今田美桜)の妹・蘭子を演じる河合優実(時事通信フォト)
『あんぱん』蘭子を演じる河合優実が放つ“凄まじい色気” 「生々しく、圧倒された」と共演者も惹き込まれる〈いよいよクライマックス〉
週刊ポスト
石橋貴明の現在(2025年8月)
《ホッソリ姿の現在》石橋貴明(63)が前向きにがん闘病…『細かすぎて』放送見送りのウラで周囲が感じた“復帰意欲”
NEWSポストセブン
ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
「ずっと覚えているんだろうなって…」坂口健太郎と熱愛発覚の永野芽郁、かつて匂わせていた“ゼロ距離”ムーブ
NEWSポストセブン
新潟県小千谷市を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA) 
《初めての新潟でスマイル》愛子さま、新潟県中越地震の被災地を訪問 癒やしの笑顔で住民と交流、熱心に防災を学ぶお姿も 
女性セブン