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認知症者向けグループホーム社長「寄り添いのプロでありたい」

 全国で約530万人が介護認定を受け、認知症の人は推計約305万人にのぼる高齢社会ニッポン。数々の高齢者介護施設がある中で、グループホームとはどんな場所なのか。神奈川県藤沢市にあるグループホーム『結(ゆい)』を訪ねてみた。

「うちの利用者は、台所にも立つので、世話をしてもらっているとはあまり思ってないかもしれません」

 そう話すのは、認知症の人が暮らすグループホーム「結」などを運営するあおいけあ社長・加藤忠相さんだ。そんな話をしているうちに、記者が客だと気づいた90才の女性が、「社長、この人にお茶を出しなさい」と加藤さんを促した。

「結」は、静かな住宅地にある。2階建てのログハウスで、7つの1人用寝室があり、各6~8畳。風呂やトイレ、台所は共有だ。ほとんどの入居者は、昼間、1階の居間で過ごすか、同じ敷地内にある小規模多機能やデイサービスへ自由に行き来する。

 グループホームの設置基準は、最大9人だが、「結」の定員は7人と少ない。

「グループホームの暮らしは疑似家族。『食堂』ではなく、家庭的な『食卓』を囲んで食事をしたいと考えてつくったら、7人になりました。介護者3名の規定を守っているので、利用者が2名少ない分、ケアが手厚くなっています。『認知症』の対応ではなく、『認知症の人』の対応なんです。一人ひとりの人生を大事にして、一緒に過ごす“寄り添うプロ”でありたいと思っています」(加藤さん)

「結」には柵や囲いがないので、敷地内を学校帰りの子供や買い物に出る大人たちが通り抜けていく。高齢者が作った田んぼの横に、子供がまねして田んぼを作った。が、子供の田の稲は小さく、年の功が一目瞭然だ。

「自分自身が年をとったときに過ごせる場所をつくりたい。高齢者だけの場所ではなく、子供や子育てをしている親などが集まれる地域づくりの拠点にしたいです」(加藤さん)

※女性セブン2012年10月11日号

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