世紀の大誤報となった森口尚史氏のiPS細胞にまつわる捏造問題。騒動前の調子のよさはどこへやら。記者会見での森口氏の姿は、哀れというか、情けないというか。視線は右へ左へ。記者に強く問われると、下を向いたり、目を伏せたり。話し方もしどろもどろで、しゃべればしゃべるほどボロが出る……。
ならば最初からすぐにバレるようなウソをつくなよ! とツッコみたくなるところだが、こういうタイプ、意外と身近にいたりする。
食品メーカー勤務の30代男性がいう。
「うちの部長はどんな会話にも首を突っ込んできて、『それ知ってる』『それ持ってる』『それやったことがある』と話題の中心になりたがる。つい先日も3Dテレビの話題になり、『うちはもう50インチの3Dテレビを買った』と自慢げに話していた。
ところが、具体的に使い方や映像について質問すると、『まだちゃんと見ていないから』と言い訳する。嘘であることがバレバレです。それでも上司だからこちらは何もいえない。風貌も口調も森口サンとそっくりで、テレビを見て苦笑してしまいました」
笑ってばかりはいられない。不動産会社勤務の40代男性はこう語る。
「営業部に、ある得意先では『早稲田出身』といい、別のところでは『慶應出身』などと、10くらいの大学名を使い分けているヤツがいた。本人は『営業先で話を合わせるために仕方ない』というけれど、社内でも日頃から『名前はいえないけど、元カノは有名モデルだった』とか吹聴していた。結局、社内で信用する人が誰もいなくなり転職したんですが、後で履歴書の出身大学も嘘だったことが判明。社長が激怒していました」
※週刊ポスト2012年11月2日号