待ち合わせ場所に現れた男の左手薬指には“結婚指輪”がはめられたままだった。かつて“山口智充似”と報じられた彼の姿は、この1年の苦しみを表すかのように、別人のように“激ヤセ”していた──。
この男性は、高岡早紀(39才)の“事実婚夫”であり、借金問題から昨年末に失踪したままとなっていたA氏(45才)だ。A氏は、失踪劇の真相、そして家族への想いを語り始めた。
「まだぼくが家に行っても受け入れてはくれないでしょう。でも、債権者とも和解が成立して、借金返済のめども立ち、ようやく再スタートを切ることができました。“もうぼくは大丈夫だ”と早紀に伝えたいんです」
高岡とA氏と子供たちの幸せな家庭生活が破綻し始めたのは、昨年秋のこと。高岡を広告塔にしたプラチナ水ビジネスに失敗したA氏は、総額1億円もの負債を抱え、高岡たち家族を置いて家を飛び出した。
A氏はこの1年間、債権者の目から逃れるために、最初の1か月はホテルを転々とし、以後は事務所に寝泊まりする生活を送っていたという。食事は、いつも500円のコンビニ弁当だったそうだ。ただ、失踪から1か月ほどが経ったころ、どうしても娘の顔が見たくなったA氏は、長女が通う保育園前で高岡と娘を待ち伏せたことがあった。
「早紀が園から出てきた際に、声をかけたんです。もちろん彼女は“今さら何?”という感じで、黙ってぼくを見ているだけでした。そして“家族に迷惑をかけるような借金はおかしい”とだけ言いました。ぼくはただひたすら“申し訳なかった”と頭を下げ続けるしかありませんでした。
そして身勝手だとは思ったんですが“必ず迎えに行くから、待っていてほしい”とだけ伝えました。それで早紀の胸に抱かれていた娘に、ぼくが人差し指を差し出すとギュッと握ってくれたんです。そのとき、“ぼくはこの子を一生かけても守らなければならない”と心に誓いました」
その日以来、A氏は高岡とも娘とも会っていないという。彼女に電話やメールも一切せず、高岡の出演する映画やドラマにも決して目を向けることはなかった。
「早紀の顔を見ると気がゆるみ、自分のなすべきことを忘れてしまいそうになるんです。今は債権者にお金を返すことだけを考えないと…」
A氏は今、ネット向けの広告代理店を経営しながら残った借金の返済を続けているという。そんな彼を奮い立たせているのは、やはり娘の存在だった。
「娘は自宅出産したんですが、そこに立ち会ったときのことが、今も鮮明に思い出されるんです。生まれる瞬間、助産師さんに“お父さん、へその緒を切ってください!”って言われて、子供たちにも“パパなんだから早く切りなよ!”と急かされ…。ハサミを受け取り、へその緒を切りました。あのときの感覚が忘れられない。この1年は何千万円というお金を作ることに、とても苦労しましたが、あの出産のときの感覚が、必死に借金を返す原動力になっているんです。もう一度、ぼくは家族と一緒に暮らしたいので」
高岡には、ここにきて新恋人の存在も報じられているが、それでも“妻”を待ち続けるとA氏は誓う。
「今早紀に恋人がいても、それは当然だと思っています。そんな状況を作ったのはぼくですから。子供も放って身を隠したので…。当時のぼくには、責任感があまりにもなかった。でもぼくはどんなことをしても彼女を迎えに行きたい。借金はあと1年で完済する見通しです。すべて返し終えたその時、早紀に“ぼくと向き合ってほしい”とお願いしたい。向き合ってくれるまで、待って待って、待ち続けます」
A氏の“この告白”を、高岡はどんな思いで聞くのだろうか…。
※女性セブン2012年10月15日分