国内

激務を続けられている天皇皇后両陛下の健康管理の体制とは

 天皇皇后両陛下は、“国民のために”という思いから、激務を続けられ、10月の休みはわずか4日だったという。ご体調が心配されるが、両陛下の健康管理をする医療体制は、どのようなものなのだろうか。

 お体の健康が気になるが、両陛下は年に2回、定期検診を受けられている。

「1月から2月にかけてと初夏から夏にかけての2回です。内容はわれわれが受ける“人間ドック”とほぼ同じメニューなのですが、それぞれ専門医が宮内庁病院に出向いて検査を行うため、日程調整の関係で、3~4日かけて行われます」(宮内庁関係者)

 2003年1月に前立腺がんの全摘手術を受けられている陛下は、定期検診とは別に東大病院で2~3年に1度、がんが骨に転移していないかをチェックする『骨シンチグラフィー』も受診されている。

 陛下が、これだけ検査を欠かさないのは、もちろん公務に支障をきたさないようにという強い責任感によるものだ。

 2007年6月、皇太子さまは十二指腸ポリープ切除の手術を受けられているが、検診を定期的に受けられていなかったために、ポリープがかなり大きくなっていたという。

「皇太子ご夫妻は年1回検診を受けられるのですが、実は長い間、受診されていなかった。未来の天皇となられる皇太子さまの体調管理の甘さに、陛下は大変、心を痛められたそうです。これには当時の羽毛田信吾宮内庁長官(70才)が東宮職医師団に苦言を呈するという異例の事態となりました」(皇室ジャーナリストの神田秀一氏)

 ちなみに天皇家の健康を管理する統括責任者は、皇室医務主管だ。陛下の前立腺がんや心臓の手術の指揮をとった金澤一郎氏(71才)が、今年5月に退任し、前述した皇太子さまのポリープ切除手術を執刀した名川弘一氏が就任した。

 日々の健康管理をするのは、24時間体制で両陛下に仕える侍医団である。

「現在、侍医長を含めた4人の侍医がローテーションを組んで、毎日泊まりがけで勤務しています。侍医長は月に1、2回、他の侍医は5日に1回のペースで泊まり勤務があるので、結構、厳しいローテーションのようです。

 昭和天皇の時代は、毎朝、体温や血圧を測り、便の状態を調べていたそうですが、今は侍医が挨拶を兼ねて、顔色を拝見し、その日の体調のチェックをするんです。また両陛下から“熱っぽい”などの訴えがあって初めて体温の計測をするそうです」(前出・宮内庁関係者)

 公務での侍医の同行は、以前は海外や地方へのご訪問に限られていたが、昨年からは都内近郊でも必ず同行するなど、両陛下の医療体制は強化されている。

 侍医団と並び天皇家の健康管理を行っているのが宮内庁病院である。同院は天皇陛下及び皇族方の診療を主目的として1964年に開設され、皇居の敷地内にある。

 内科、外科、皮膚泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、放射線科、歯科の8つの診療科を持つ総合病院で、2階には皇族方が使用される「御料病室」が2部屋設けられている。

 皇族以外でも宮内庁や皇宮警察の職員とその家族、また関係者の紹介があれば一般の人でも受診できる。ちなみに皇族方の治療は無料となっている。

※女性セブン2012年11月29日・12月6日号

関連記事

トピックス

裁判が開かれた大阪地裁(時事通信フォト)
《大阪・女児10人性的暴行》玄関から押し入り「泣いたら殺す」柳本智也被告が抱えていた「ストレスと認知の歪み」 本人は「無期懲役すら軽いと思われて当然」と懺悔
NEWSポストセブン
2019年に開始された日本の在留資格「特定技能」
韓国やオーストラリアでもなく…外国人材が円安・ニッポンで働く“現実的なワケ”
NEWSポストセブン
悠仁さまご自身は、ひとり暮らしに前向きだという。(2024年9月、東京・千代田区、JMPA)
《悠仁さま、4月から筑波大学へ進学》“毎日の車通学はさすがに無理がある”前例なき警備への負担が問題視 完成間近の新学生寮で「六畳一間の共同生活」プランが浮上
女性セブン
浩子被告の主張は
《6分52秒の戦慄動画》「摘出した眼を手のひらに乗せたり、いじったり」田村瑠奈被告がスプーンで被害者男性の眼球を…明かされた損壊の詳細【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
出入国在留管理庁の地方支分部局のひとつ、東京出入国在留管理局(東京都港区)
外国人労働者がSNSでシェアする“スムーズな退職ノウハウ”「日本人はその手のお涙頂戴に弱いから…」と解説《日本人が知らないリアル》
NEWSポストセブン
ビアンカ
《カニエ・ウェスト離婚報道》グラミー賞で超過激な“透けドレス”騒動から急展開「17歳年下妻は7億円受け取りに合意」
NEWSポストセブン
2月13日午後11時30分ころ、まだ懸命な消火活動が続いていた
茨城県常総市“枯草火災”の緊迫現場「ビニールハウスから煙がモクモクと」「なにも、わからない、なにかが燃えた」
NEWSポストセブン
二人とも帽子をかぶっていた
《仲良しツーショット撮》小山慶一郎(40)と宇野実彩子(38)が第一子妊娠発表 結婚直後“ハワイ帰りの幸せなやりとり”「いろいろ行ったよね!」
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(中央)
「婚約指輪が見つからず…」田村瑠奈被告と両親の“乱れた生活” 寝床がない、お湯が出ない、“男性の頭部”があるため風呂に入れない…の実態【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
オンラインカジノに関する摘発が急増している
「24時間プレイする人や、1度に6000万円賭けた人も…」マルタ共和国のオンラインカジノディーラーが明かす“日本人のエグい賭け方”と“ホワイトなディーラー生活”
NEWSポストセブン
慶應義塾アメフト部(インスタグラムより)
《またも未成年飲酒発覚》慶大アメフト部、声明発表前に行われた“緊急ミーティング”の概要「個人の問題」「発表するつもりはない」方針から一転
NEWSポストセブン
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《裸でビリヤード台の上に乗せられ、両腕を後ろで縛られ…》“ディディ事件”の被害女性が勇気の告発、おぞましい暴行の一部始終「あまりの激しさにテーブルの上で吐き出して…」
NEWSポストセブン