ライフ

アンチエイジングに有効な乗馬療法 ローマ時代も活用された

 白澤卓二氏は1958年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。アンチエイジングの第一人者として著書やテレビ出演も多い白澤氏が、アンチエイジングに効果的な「乗馬療法」について解説する。

 * * *
「アンチエイジングキャンプ」を企画するために、岩手県の遠野市を訪れた。遠野は、柳田國男の『遠野物語』のもととなった町であり、河童や座敷童子などが登場する「遠野民話」で有名な田舎町だが、「馬の里」としても知られている。この地で「乗馬療法」による癒しとアンチエイジングの取り組みができればと考えたのである。

 乗馬療法は馬に乗ってバランスを取ることで、腰痛予防やバランス感覚の改善が期待される療法で、筋肉強化や足腰のトレーニング、正しい姿勢の保持などに効果があるとされる。

 乗馬は馬にまたがるので下肢の内転筋が鍛えられるだけでなく、腰の動きや背骨を支えている体幹筋のトレーニングにも最適だ。腰まわりの筋肉が強化されると、腰部への負担が減り、腰痛予防に効果的である。

 しかも背骨がまっすぐになって姿勢が良くなるので、猫背の予防になる。また、下半身の筋力が強化されることにより歩行能力がアップして動作が機敏になり、転倒予防にも役立つことが期待できる。

 乗馬療法は、古くはローマ時代から負傷した兵士のリハビリプログラムとして利用されてきた。18世紀にはヨーロッパで、身体機能の活性化を目的に身体障害者のリハビリテーションに使われるようになった。日本でも障害のある子供の教育に導入されたり、理学療法に取り入れられたりしている。

※週刊ポスト2012年12月21・28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン