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仏教葬式の弔辞で「天国で見守って」と僧侶はぎくりとする

 みうらじゅん氏は、1958年京都生まれ。イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャン、ラジオDJなど幅広いジャンルで活躍。1997年「マイブーム」で流行語大賞受賞。仏教への造詣が深く、『見仏記』『マイ仏教』などの著書もある同氏が、弔辞について深く考える。

 * * *
 有名人の葬儀での弔辞には、名文句や感動が当たり前のようにあるが、一般人の葬儀はどうなっているのだろうか?

 弔辞を読む人というのは、故人の昔からの友人、知人、会社の同僚や上司といったところが一般的である。

 マニュアル本を急いで読んで急ごしらえで作られた弔辞が読まれる葬儀はけっこう多い。最近では、無味乾燥な弔辞よりましということで、孫なんかに「おじいちゃんを送る言葉」を読ませる“掟破り”が増えているんだとか。

 かえってしみじみしていい雰囲気になると好評らしい。「天国で見守っていてください」といって、僧侶をぎくりとさせるのはご愛嬌らしい(「天国」は厳密にいうとキリスト教の概念)。

 今、親族だけでこぢんまりと葬儀を行なう密葬形式や直葬が増えているのも、こうした形だけの弔辞を読んでもらってもしょうがない、って意識があるからかもしれないよね。

 人生のクライマックスで、こんな事態に陥らないためにも、弔辞を読む人の人選は非常に大事なことだと思う。

※週刊ポスト2013年2月1日号

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