国際情報

中国共産党幹部 米中軍事衝突すれば莫大な在米資産を失う

 中国の軍拡は周知の事実だが、実は追い詰められない限り、中国共産党は戦争をしたくない。それにはさまざまな理由があるが、そのうち一つは共産党幹部の対外資産だという。ジャーナリストの富坂聰氏が解説する。

 * * *
 共産党幹部の資産の多くはアメリカにある。失脚した薄熙来は5000億円もの賄賂を受け取り、その多くを海外送金したと言われている。また温家宝首相はニューヨーク・タイムズに一族で少なくとも27億ドル(約2200億円)もの資産を貯め込んでいると報じられた。さらに習近平総書記も親族が数億ドルの資産を保有しているとブルームバーグに報じられた。

 共産党幹部は中国の将来を信じていない。いざとなれば身一つで海外に逃げられるように、家族を先に海外へ移住させ、資産の多くを海外に移している。ちなみに習近平の姉夫婦の国籍はカナダ、弟はオーストラリア在住、娘はアメリカ留学中である。そして、海外に移した資産の多くがアメリカに集中していると見ていい。

 仮にアメリカが共産党幹部の資産を凍結すれば、大打撃となる。尖閣諸島、台湾、南シナ海と中国が覇権主義を前面に押し出して各国と対立している領域で今後アメリカとの緊張が高まらないという保証はない。万が一アメリカ軍と衝突するような事態になれば、幹部たちは一夜にして資産の大半を失う。つまり、在米資産は抑止力となっている。

※SAPIO2013年2月号



関連キーワード

トピックス

大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン