昔から“一緒に食べてはいけない”といい伝えられてきた数々の「食べ合わせ」。 よく耳にするのは「うなぎと梅干し」や「天ぷらとすいか」といった組み合わせだが、果たしてこれらの伝承に根拠はあるのだろうか。
食品問題研究家で、『毒を出す!「新・食べ合わせ法」』(朝日新聞出版刊)著者の増尾清氏はこう解説する。
「昔からよくない食べ合わせはいろいろありますが、必ずしも科学的根拠があるわけではありません。ただ、生活の知恵ともいえる頷けるものも確かにあります」
やってはいけない食べ合わせとして有名なのが、うなぎと梅干しの食べ合わせ。しかし、増尾氏はこの食べ合わせに特に害はないのだと話す。
「感染症を防ぐビタミンAが豊富なうなぎと、疲労回復に効くクエン酸の多い梅干しは、むしろ積極的に組み合わせてもいいくらいです。うなぎの脂っぽさを梅干しのさっぱりした酸味が洗い流してくれるので、美味しいからとつい食べ過ぎてしまわないよう、戒めとして言い伝えられるようになったのではないでしょうか」
※週刊ポスト2013年2月8日号