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ネットの一ジャンル「なりきり」は「なりすまし」と何が違う?

 野球の世界一決定戦・WBCで活躍した内川聖一選手(ソフトバンク)の偽Twitterアカウントが出現し、内川選手自身がブログで「Twitterはやっていない」と注意を呼び掛ける事態が発生した。

 このように、ここ最近、TwitterやFacebookを中心としたソーシャルメディア上で、まったくの別人が芸能人やスポーツ選手や政治家などの著名人を装って、好き勝手な発言をする「なりすまし」が問題になっている。なかには本人のイメージを低下させるような悪質なものも多く、学校内の友人や職場の人間など、一般人が被害にあうケースも少なくない。

 ところがネット上には、「なりすまし」に似ていながら、中身が異なる「なりきり」というジャンルがあるという。都内の女子大生マツナガさん(18歳)はこう語る。

「『なりきり』というのは、アニメや漫画のキャラクター、俳優などの名前や口調、アイコンなどを使って、そのキャラになりきることです。その、『なりきり』同士がネット上で会話をするんです。チャットやメルマガ、ツイッターなど様々なところで行なわれていますよ」(マツナガさん)

 とはいえ、「なりすまし」とどこが違うのか? マツナガさんは続ける。

「『なりすまし』は他のタレントの悪口を書いたりと、本人に害を与えようという人がいますが、『なりきり』は悪意は一切なく、ただキャラクターや俳優さんの世界観が好きなんです。なので、迷惑をかけないためにも、“本人や原作、事務所とは一切関係ありません”、という風に注意書きがしてあることが多いです。むしろ、本当は男性なのにネット上では女性のようにふるまう『ネカマ』に近いです。

 私たちは漫画のキャラクターやアイドルという象徴を借りているけれど、ネカマさんたちは“女性”という象徴を借りているわけですから。ただ違う点としては、『なりきり』には原作や人物の世界観がありますが、ネカマにはそういう共有する感覚がないところでしょうね」(同前)

 ニュースなどでは、「なりきり」と「なりすまし」、タレントや著名人の過去の発言などを集めた「非公式bot」などが混同されたまま報じられることもあるという。悪意があるものと無いものを見分ける目も大切だが、「なりすまし」の被害にあった当事者にとっては、その境界線は曖昧かもしれない。

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