高市首相の足元に燻る「旧統一教会隠し解散」疑惑(時事通信)
「私自身も内閣総理大臣としての進退をかけます。高市早苗に国家経営を託していただけるのか、国民の皆様に直接ご判断をいただきたい」——1月19日の会見で、23日に衆議院を解散する旨を発表した高市早苗首相。就任3か月での解散という異例の決断には様々な声が上がっているが、その背景にはある「重大な疑惑」も燻っている。旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党との関係についての問題だ。
疑惑再燃のきっかけは、1月8日発売の「週刊文春」がスクープした韓国統一教会の内部文書、通称“TM文書”の存在だ。これまで表沙汰になってこなかった高市首相やその側近を含む自民党議員と旧統一教会との関係も記されており、文書をいち早く入手したフリーライターの石井謙一郎氏は「再検証が必要だ」と声を上げる——。【前後編の前編】
石井氏が文書について解説する。
「問題の文書は『TM特別報告』と題されたもので、作成者は当時の韓国本部のナンバー2であるユン・ヨンホ氏です。TMとは“トゥルー・マザー”の略で、トップである韓鶴子総裁を指します。
文書は、総裁に世界各地の教団から届く連絡事項を報告するためのもので、日本からは当時会長だった徳野英治氏と関連団体の議長だった梶栗正義氏が、頻繁に報告を寄せていました。現在公になっている3200ページほどのこの文書には、2018年から2022年の出来事が記されています」
徳野氏はこの文書について、X(旧Twitter)で〈私が韓総裁に報告するために元世界本部長に送った報告が含まれているのは事実です〉と認めつつ、次のようにも釈明している。
〈韓鶴子総裁を励ますことを目的として書いた極めて私的なものです。日本本部としての公式文書というよりは、私信に近いものです。そのため、個人的意見や希望的予測なども多く含まれています〉
石井氏は、徳野氏が“私的なもの”とするこの文書こそ、検証が不可欠だと語る。
「文書には安倍晋三元首相や、萩生田光一氏(衆院議員・現幹事長代行)、山際大志郎氏(衆院議員)など、高市首相の側近と統一教会との濃い関係性が詳細に書かれています。その高市首相についても、文書に何度も名前が出てくる。
自民党は、安倍元首相の銃撃事件直後である2022年8月に、統一教会や関連団体との関係についての調査結果を公表しました。しかし、自己申告制だったこの調査結果は正しいのか、外部からの再調査は必要ないのか、検証が必要です」
「文春」の報道後、SNS等では高市首相の解散の目的について「統一教会問題隠しのためではないか」との批判も上がっている。
