国際情報

米で「慰安婦の碑」建設の反日宣伝拠点 住民の52%が韓国系

米「反日宣伝」の拠点の市にはハングル文字の看板も多い

 米・マンハッタンから車で30分、ニュージャージー州バーゲン郡パラセイズパーク市──現在この街で「中国に残された韓国人の日本軍慰安婦被害者のハルモニ(おばあさん)」という写真展が開催されている。昨年、ニコン慰安婦写真展中止事件(*注)でニュースとなった韓国人写真家アン・セホン氏によるものだ。

 当初取材許可が下りていたものの、当日朝に「忙しいので中止したい」と突然の連絡が入った。話の途中で電話が切れ、かけ直しても留守録につながるばかりなので開催場所のコリア・プレスセンターへ向かった。

 いずれにせよギャラリー内の撮影は許可できないというが、写真展を見ることだけは許可された。中国に置き去りにされたという元慰安婦9人の写真、大小40枚が展示され、働いた慰安所の場所、当時使用した日本名が書き添えられている。

 会場から出てきた40~50代の米国人女性2人に話を聞くと「美しい写真でした……悲しい話です。誰かが強制しなければ慰安婦にはなっていないと思う」「日本軍が関与していたという証拠があると聞いた」と答えた。今後、この写真展は米国の他都市を巡回する予定だという。

 写真展が開かれたパラセイズパーク市は住民の52%が韓国系。目抜き通りの看板も9割がハングル文字だ。在米韓国人のロビー活動により米国で初めて「慰安婦の碑」が建てられた場所で、いわば「反日宣伝」の拠点でもある。

【*注】東京と大阪のニコンサロンで予定されていた従軍慰安婦の写真展が、5月にニコン側からの通告で中止となった事件。安氏が東京地裁に仮処分を申し立てた結果、東京地裁はこれを認め東京での写真展は実現したが、入場者の身体・所持品検査をしての開催となった。

撮影■太田真三 取材・文■武末幸繁

※週刊ポスト2013年4月12日号

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