ビジネス

【日本株週間見通し】参院選前に日経平均が“ねじれ解消”も

 投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の7月1日~7月5日の動きを振り返りつつ、7月8日~7月12日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は上昇。週間ベースでは3週連続での上昇となった。週初は日銀短観での市場予想を上回る改善が材料視され続伸して始まると、2日には終値ベースで5月29日以来の14000円を回復した。前週の期末のドレッシング買いで大きく上昇した反動や、中国の弱い経済指標を受けて利益確定の流れが強まる局面もみられたが、円安基調のなか、主力の輸出関連などに買いが広がった。

 また、米国が独立記念日を控えていることで商いが細るなか、ポルトガルやエジプト情勢への警戒もあって14000円を挟んでのこう着局面もみられたが、参院選公示よって政策期待の高まりもあってか、下を売り込む流れとはならなかった。週末にはポルトガル懸念が後退したほか、イングランド銀行(英中銀)や欧州中央銀行(ECB)が緩和政策の継続を示したことが好感され、日経平均はこれで4週連続で週末に大幅な上昇をみせている。

 まずは、雇用統計の発表が予定されている、独立記念日明けの米国市場の動向が、週明けの東京市場のスタートに影響を与えよう。また、今週はFOMC議事録、バーナンキFRB議長講演、日銀金融政策決定会合、ユーロ圏財務相会合などが予定されており、特にFOMC議事録では量的緩和縮小への思惑が相場を大きく振らす要因になりそうだ。

 もっとも米国で年内に着手される予定の量的緩和の縮小では資金流出が警戒されるものの、5月の急落局面において相当織り込まれていると考えられる。一方、日本は量的緩和拡大のなか、米国の不安定な局面に対して、日本市場の底堅さが意識されると考えられる。海外ファンドの断続的な資金流入が観測されるなか、押し目買い意欲は強いだろう。

 また、参院選がスタートし、ねじれ解消が焦点となるなか、選挙後の安定政権による成長期待が資金流入を一段と強めてくる要因となる。個人の材料株物色も活発であり、より出遅れている銘柄の底上げの流れが強まる可能性がある。

 テクニカル面では日経平均は今週、一目均衡表の雲下限を突破し、さらに下限からの上放れをみせてきている。雲上限は14600円辺りから週末には13890円辺りまで切り下がりをみせてくる。そしてねじれを起こすため、トレンドが強まりやすいと考えられる。テクニカル面では参院選の結果前に、ねじれをクリアしてくる展開になりそうだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「日本ではあまりパートナーは目立たない方がいい」高市早苗総理の夫婦の在り方、夫・山本拓氏は“ステルス旦那”発言 「帰ってきたら掃除をして入浴介助」総理が担う介護の壮絶な状況 
女性セブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
今年の”渋ハロ”はどうなるか──
《禁止だよ!迷惑ハロウィーン》有名ラッパー登場、過激コスプレ…昨年は渋谷で「乱痴気トラブル」も “渋ハロ”で起きていた「規制」と「ゆるみ」
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《新恋人発覚の安達祐実》沈黙の元夫・井戸田潤、現妻と「19歳娘」で3ショット…卒業式にも参加する“これからの家族の距離感”
NEWSポストセブン
「お前は俺に触ってくれと言っただろう」バレー部の顧問教師から突然呼び出され股間を…“男児の性被害”からなくならない誤解と偏見《深刻化するセカンドレイプ》
「お前は俺に触ってくれと言っただろう」バレー部の顧問教師から突然呼び出され股間を…“男児の性被害”からなくならない誤解と偏見《深刻化するセカンドレイプ》
NEWSポストセブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン