国内

都議選惨敗の維新の会 「橋下氏は大阪回帰強める」と専門家

 すっかり影の薄くなってしまった日本維新の会はどこへ向かおうとしているのか。ジャーナリスト・須田慎一郎氏がこれからの展開を解説する。

 * * *
「日本維新の会がモデルとしたのは、細川護熙氏率いる日本新党だった。橋下徹共同代表は、熊本県知事から首相にのぼりつめた細川氏に自らをなぞらえていた」

 大阪在住で橋下氏を良く知る人物がこう指摘する。

 細川氏が率いた日本新党が一気に存在感を高めたのが、1993年6月の都議会議員選挙だった。この選挙で、日本新党はそれまでわずか2議席だったのを一気に20議席にまで増やし、その勢いで7月の衆院選で35議席を獲得して細川内閣誕生へとつながっていった。

「もっとも日本維新の会の方は、都議選が惨敗に終わった時点で夢は潰えてしまった。今後、橋下氏は大阪回帰を強めてくるだろう。結果、日本維新の会は分裂に向かう。具体的には国会議員団を中心とするグループと大阪維新を中心とする橋下グループの二派だ」(前出の橋下氏を良く知る人物)

 大阪回帰を強めるとは言っても、それはそれで茨の道だ。というのも、橋下市長の原点とも言える府市統合作業がほとんど進んでいないからだ。

「もう一つの政令指定都市、堺市が市議会も含めて反橋下一色なのです。当分の間、府市統合は無理でしょう」(大阪維新の会に所属する議員)

 いったん大阪に引き、3年後とも言われる次の国政選挙に備えて籠城して力を蓄えるというのが今の橋下氏の基本戦略のようだが、それまでお膝元の支持基盤は持ちこたえられるのか、微妙な状況になってきた。

※SAPIO2013年8月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン