ライフ

太るだけでなく肌も体も老化させる“糖化”のメカニズムとは

 最近話題の“糖質カットダイエット”。糖の摂りすぎ「糖化」は、健康や肌の老化にも大きな影響を与えることがわかってきた。

「糖化とは、摂取しすぎて余った糖が体の中でたんぱく質と結びつき、変性して『AGEs』という老化物質を生み出す反応です。代謝機能が低下してAGEsが除去できなくなると、骨や血管、肌、髪など全身にさまざまなトラブルを引き起こします。加齢はもとより、睡眠不足、運動不足、喫煙などの生活習慣によっても糖化は進みます」

 と話すのは、『東京シナジークリニック』院長の菅井元彦さん。さらに、「糖化が老化を促進する遺伝子のスイッチを入れてしまうことがわかっているので、若々しさを保つためにも糖化対策を行うことが大切です」(菅井さん)。

 血管が糖化すると、全身トラブルの原因になるという。

「血管もコラーゲンなどのたんぱく質からできているので、糖化すると血管が硬くなります。また、糖化したコラーゲンが血管の内側に蓄積すると、動脈硬化の原因に。血液は全身に酸素や栄養を運んでいるので、動脈硬化になると全身に悪影響が」(菅井さん)

 骨も糖化する。“骨=カルシウム”と思いがちだが、約半分はたんぱく質で構成されているのだ。

「骨が糖化すると、硬くもろい状態になります。骨折しやすくなるなど、骨粗しょう症のリスクが高くなるので注意が必要です。また、膝の関節軟骨が糖化すると膝関節症を促進し、痛みがひどくなります」(菅井さん)。

 肌の糖化については、最近の研究で、たるみやくすみなど肌老化の原因のひとつであることが判明している。

「AGEsが肌に溜まると、肌色が黄色くにごって見える“黄ぐすみ”が目立つように。また、肌の弾力を保つコラーゲンが糖化して蓄積されていくと肌本来の弾力が失われ、たるみやしわが起こりやすくなります。ほかにも、透明感が失われたり、乾燥しやすくなるといったトラブルも招きます」(ロート製薬・青柳寿枝さん)。

※女性セブン2013年8月22・29日号

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン