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ドラマグッズ好調 あまちゃん本14万部、半沢商品は入手困難

 不思議なことに一番の収入源である広告収入が伸び悩むなか、各民放キー局は増収増益を続けてきた。一昨年度は全局が揃って売り上げ増。昨年度も日テレが売上高3264億円(営業利益354億円)と過去最高に迫り、TBSも3524億円(同162億円)と前年より60億増だった。

 各局の快進撃を支えるのが、今や収益の大きな柱となったテレビ事業以外の「副業」の存在だ。最近のトレンドは、ドラマがヒットすると、すぐに関連商品を発売して利益を掻き集める「グッズ商法」である。

 各局の垂涎の的はNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』の大ヒットだ。意外だが、民放よりもNHKのグッズ戦略はしたたかだ。NHK事業部門の局員がいう。

「公共放送なので営利追求はしてはいけない。そこで、利益の受け皿になっているのが、関連会社のNHKエンタープライズとNHK出版です。前者は『あまちゃん』グッズに特化した販売サイト『あまちゃんモール』を作った。後者では2冊のガイド本を発売。7月30日発売のパート2は1週間で1万5000部を売り上げ、2冊合計14万部のベストセラーになりました」

 とはいえ、さすがにNHKでは大々的に宣伝をできないところが、ツラいところだとか。

 最高視聴率34.5%を記録したお化けドラマ『半沢直樹』(TBS系)も関連商品が続々と発売されている。

「仕掛け人はプロデューサーの伊與田英徳さんです。事業部と綿密に打ち合わせ、ドラマ化の前から副業でも利益を捻り出す準備をしている。『半沢』ではJR東日本と組んだオリジナルのコラボパンを皮切りに、8月以降は『倍返し饅頭』やキーホルダー、クリアファイル、塩セットなどを発売。どれも入手困難なほど売れまくってますね。

 昨年、『黒の女教師』(榮倉奈々主演)のプロデューサーを務めた時はネックレスの他、書き下ろしの脚本だったのでノベライズ化し、2万部も売れた。低視聴率の穴埋めも彼は上手かった」(TBS関係者)

※週刊ポスト2013年9月20・27日号

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