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“婚活はタイムロス” コスパ最優先で男性の結婚願望増加中

 最近、10代、20代を中心に結婚したい男性が増えている。国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、「1年以内に結婚したい」という25~29才の男性の割合は年々減少していたが、2010年に53.5%と初めて増加傾向に転じた。

 テレビや雑誌も「結婚したい男の増加」を取り上げ始めた。雑誌『an・an』は9月25日発売号で、「いま結婚したい男たちが増えています」と題し、「男性200人に聞く“結婚を決めた理由”」や「男が抱く理想の結婚像」など40ページ以上の大特集。

 人気バラエティー番組『アメトーーク!』(テレビ朝日系)も9月26日の3時間スペシャルで「結婚したくてタマらない芸人」を放送した。独身芸人たちが、「朝、お玉をマイク代わりにした嫁に卵焼きと目玉焼きどちらがいいか聞いてほしい」など、思い思いの理想?の結婚トークを繰り広げた。

 結婚といえば、かつては“女性のほうが積極的にしたいもの”と思われてきた。2008年に登場した「婚活」という言葉はその後すっかり定着し、今は街コンと呼ばれる自治体主催の合コンも盛んに行われている。

 ではなぜ、若い男性の結婚願望が強まっているのだろうか。マーケティングライターで結婚事情に詳しい牛窪恵さんは、10代後半から20代半ばを“さとり世代”と呼んでいる。

「彼らの最優先事項はコストパフォーマンス(コスパ)なんです。生まれた時から不景気だから、世の中に幻想を持たず、上昇志向があまりない。要領はいいけれど、余計なことはしません。仕事でもプライベートでも、まずコスパを考えて行動します」

 アラフォー女性の結婚や恋愛を描いた人気漫画『姉の結婚』(『月刊フラワーズ』〈小学館〉)の作者・西炯子(にし・けいこ)さんは、そうした世代だからこそ若い男性の結婚願望が強まっていると分析する。

「きっと、婚活をタイムロスと思っているのではないでしょうか。人生において“婚活する時間は無駄”だから、気心の知れた女性がいればとりあえず結婚をする。離婚も昔と比べれば珍しくありません。“この人と一生涯をともに過ごす”とまで深く考えているわけでなく、“賃貸物件”のような感覚なのでは。『とりあえず8万円1LDKの物件を借りて、もっといい物件が来たらそのときに考えよう』というような」

 タイムロスしたくないからか、交際期間も短い。日本ジュエリー協会などでつくる『「いい夫婦の日」をすすめる会』のアンケート調査によれば、交際1年未満で結婚したカップルは解答者の約4割にものぼる。

※女性セブン2013年10月17日号

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