夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、住宅会社勤務のご主人(48歳)。奥様(49歳)は新聞紙リサイクルが得意です。
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妻は窓や鏡拭きに新聞紙を使います。食器の汚れを拭き取るのにも新聞紙。A4サイズに切った新聞紙を台所の隅にストックしていて、油汚れの酷い食器やフライパン等を一度、新聞紙で拭き取っておきます。そうすると、食器洗いが楽になるんです。押入れの湿気取りにも丸めた新聞紙を使います。「換え時は新聞紙が湿ったと感じた時ね」。
古新聞をフル活用しているので廃品回収に出すこともなく家の中でリサイクルしています。ただ、問題は新聞紙を使うのに固執し過ぎること。先日、息子が引っ越したんですが、妻は梱包や掃除に新聞紙を多用し、引っ越した翌日は新聞紙のストックゼロ。
掃除などに使いたい妻は僕が朝刊を読んでると「そのページ読み終わった? じゃあ、ちょうだい!」。新聞って、例えば20ページなら5枚。1枚目は1ページ目と裏にある2ページ目、それと19、20ページ目なわけです。
「まだ?」モード全開の妻の視線が気になって、結局、読まずに渡しました。手持ち無沙汰になって、息子が買い置きしていったドラ焼きを食べていると、妻が「私のために残してくれると思ったのに、気が利かないわねぇ」。気が利かないのは、亭主にゆっくりと新聞を読ませないお前だよ!
※週刊ポスト2013年10月25日号