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淡路恵子 かつて健康食品PRのため宴会でカラオケしたことも

 家計を少しでも助けようとパートに出る主婦は多いが、お金で苦労したことがあるという女優の淡路恵子さん(80才)が“働く女性”にエールを贈る。

 * * *
 (萬屋)錦之介さん(元夫)の会社(中村プロダクション)が倒産して借金まみれになった時、お金について、本当に深く考えさせられました。

 住んでいた家も売却して、貯金も一切がっさい持っていかれたの。もう10円20円に神経を使う毎日。電話にしたって、かかってくる分にはいいけど、こちらからかけるときは用件だけ(笑い)。私は割り切ってやってたけど、息子たちはかわいそうだったわね。

 当時中学生だった三男の晃廣(1990年にバイク事故で死去)なんか、引っ越してくる前の藤沢にたくさんお友達がいたから、しょっちゅう電話がかかってくるでしょ。受けた電話の時は長話をするけど、こちらからかける時はビニール袋に10円玉をいっぱい入れて、公衆電話まで走る生活よ。

 確か、梅雨の時期だったと思うけど、ざんざん降りの中を左手に傘をさして、右手には10円玉のビニール袋ね。そんな姿でトボトボ歩いてくあの子の姿を見て、涙が止まらなかったわ。

 どうしたって、人間は生きてかなきゃだめ。生きてるうちは何かしら仕事をしなきゃだめ。私はそう思います。

 仕事って、お金をもらう仕事だけじゃないわよ。お家の中の仕事だってそう。男の人が引退すると急に老けこんじゃうのは、仕事がなくなるからよ。お家の仕事をすればいいのに、しないのよね。

 錦之介さんと結婚して、女優業を引退した私だったけど、家の仕事で朝から晩まで大忙しだったって話は、こないだもお話ししたわよね。錦之介さんが病気になってからは家計を支えるために六本木のマダムもやった。あとね、他にこんな仕事もありました。

 健康食品がブームになりかけた頃ね。知人のかたがそういう事業に乗り出して、私も一役買ったの。

 全国いろんなところでキャンペーンをやるんだけど、私がその場所におじゃまして、錦之介さんの病気のことなんかをお話しするの。一家の大黒柱が倒れた時には奥さんの存在が大切ですって、締めくくるわけ。

 まぁ、今でいう講演会みたいなものね。一時間くらいしゃべっておいくらのお仕事。色紙にサインなんかもしてね。

 そして時には、夜の宴会なんかにも参加しました。するとカラオケなんかもあったりして、元松竹歌劇団だから、やっぱり歌わされるわけ。そりゃあお仕事ですもの、一生懸命歌いましたよ。私が言いたいのは、要するになんだってやったってこと。

 仕事って始めてみないと内容がよくわからないものよね。だから、雇ってくれる人とは事前によくわかりあうことが大切だと思います。自分が納得できるまでお話しして、そして受けたからには、一生懸命やる。それが大切なんじゃないかしら。

※女性セブン2013年11月28日号

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