国内

ケネディ大使 深く刻まれた顔のシワが信頼生んでいるとの評

 女性の肌感覚はいたって正直だ。「米国の令嬢」はどう映っているだろうか。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が、指摘する。

 * * *
“スゥートキャロライン”ケネディ駐日大使が動き始めました。被災地の小学校で絵本を読み聞かせ、バースデーケーキの蝋燭をにこやかに吹き消す。その親しみ深い言動で、ハリウッドスター並みの好感度をゲット。

 父はジョン・F・ケネディ、母はジャクリーン・ケネディ。名門政治一家の出身で、有名大学を卒業し、母親で作家で弁護士。つまりカンペキな女性。まずは憧れも含めての大歓迎、といったところでしょうか。

 その彼女がスピーチする映像を見ると、なぜかとても「新鮮」な印象を抱いてしまうのです。いったいどうして?

 自信に溢れた言葉のせいなのか、父ケネディに似た顔つきのせいか。じっくり観察してみると、いやいやそうではない。「新鮮さ」は、彼女の「顔の皺」に起因している、ということに気づきました。

 幾筋もくっきりと刻みこまれた、頬のシワ。目元のシワ。眉間のシワ。おそらく日本のテレビ放送で女性のシワがここまではっきり見えること自体、珍しい。それゆえの新鮮さ。

 彼女のシワは巷でも話題に。

「女の人は美しさとかじゃない。中身でしょ、生き方でしょっていうことを、あのシワを見ると彼女から言われている気がする」

 と、化粧コテコテのファッション評論家までがコメントしていました。ケネディパワー、あっぱれです。

 そんなケネディさんのシワを見て、私はある人を思いおこしていたのです。視聴率40%超、話題をさらったあのドラマ、「半沢直樹」。物語の中で伊勢島ホテル専務・羽根夏子役を演じた、倍賞美津子さん。彼女もそう。頬に幾筋もの深い皺が刻まれていた。日本の有名女優としては、とても珍しいことに。

「これまで体験してきたことすべてが今の私を形作っている。シワ1本にも、笑ったり泣いたりしてきた私の人生が刻まれている」と語る賠償さんに“カッコイイ”と大絶賛が。「私もあんなふうに年をとりたい」という声が上がりました。これは、ドラマの制作者もスポンサーも想定していなかった、意外な反響だったのでは。

 アンチエイジングが幅を効かせる日本では、そうです。年齢を感じさせないプロポーション、お肌の手入れにエネルギーを注ぐ中年女性、「美魔女」が勢いづいています。ケネディさんや賠償美津子さんは、さしずめ、「美魔女」の正反対の場所に立つ。老いをマイナスには捉えず、ありのままを誇示している、という意味で、「美魔女」に対して「健やか魔女」とでも言うべきでしょうか。

 ケネディさんは駐日大使という大役を担う人。顔のシワだけでなく、脳のシワの方も問題にしたいもの。 初の講演では中国の防空識別圏設定をまっこうから批判し、舌鋒の鋭さを披露。一方で、沖縄地元民が猛反対する基地問題については「辺野古が移設先として最善」と、躊躇なく平然と言い放つ。

 こじれてきた基地問題。自然環境・生活環境の破壊という面からも危惧される大規模な埋め立て。地元・名護では反対意見が99%を占めるというその中で……。人種差別廃絶を目指して公民権法を提案したのは父のケネディ氏でしたが、娘・ケネディの耳に沖縄の叫びは届くのかどうか。

 彼女の脳のシワは、はたして顔に刻まれたシワほど「健やか」なのかどうか。今後、日本人に対してそのシワが有効に使われるのかどうか。今のところまったく未知数です。

関連キーワード

関連記事

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン