お箸の持ち方以外にも、「お箸持ってないほうの手をちゃんと出して食べてるかが気になります」「私もクロス箸なのでお箸なんかどう持ってもいい派。ただ焼き魚で片面食べた後ひっくり返して食べるのはダメ」。すいません、私、全部やってました……。
正しくお箸を持てるようになる「矯正箸」を販売している「箸専門店 箸久」の佐藤浩二店長によると、「子ども用の矯正箸より成人用の矯正箸の方が多く売れています。店頭販売での感じでは20代、30代の方が多い」。みんな気にしているのだ。
「自分から気にするより、他人から指摘されるケースが多いようですね。とくに男性は女性から指摘されるとか。お箸の持ち方で人間的な部分を判断されてしまうこともありますから」(佐藤店長)
お箸ひとつで人間性まで判断されたら、かなわないなあ。冒頭に紹介した漫画では、ヒロインの女性はクロス箸にこだわった自分に「まあいいや」とため息ひとつついて、クロス箸の男性といい感じになる結末だ。
しかし一方でこんな意見もある。
「政治家の会食シーンでお箸の持ち方が気になるときがあります。ある知事の箸の持ち方がすさまじく、『こんな人が知事……』と思ってしまいました」
矛盾する態度のようだが、これはわかる……。
婚活で重視される学歴、収入をあとから「矯正」することはなかなか困難だが、お箸の持ち方は自分の心がけ次第でいつでも矯正できる。とすれば、治した方がいいのかも。
ちょっと気になったのが、意見を寄せてもらった女性の多くは私と食事をした経験があること。私のクロス箸は気にならなかったのか。訊ねると異口同音の答えだった。
「恋愛の対象になるような人のときだけ、気になるんですよ」
結局、「お箸の持ち方は気になる。ただしイケメンに限る」といういつもの結論に落ち着いてスイマセン。