2013年夏、突如「日本一暑い町」に躍り出たのが、高知県四万十市だった。8月12日、国内観測史上最高の41.0度を記録。埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市の持つ「40.9度」を抜いた。この出来事は四万十市の知名度アップに大きく貢献したようだ。四万十市の中平正宏市長がいう。
「多くのメディアに取り上げてもらい町の認知度が上がったと実感しています。これまでは“四国のどこかにある町”“四万十川の辺り”の認識だったのが、具体的な場所までわかってもらえるようになりました」
「暑さ日本一」を町おこしに活用しようという動きもある。地元の商工会では、気温41度にちなんで『41』をロゴにしたTシャツやタオルも販売。多治見市や熊谷市と協力して「暑い町サミット」(仮称)なるイベントも開かれる予定だ。
しかし、一方では猛暑による影響を心配する声もある。同市の重要な観光資源である鮎のこの年の漁獲高が例年の7割減となってしまったのだ。
「私自身は、暑さのせいというより渇水によって鮎の餌となる苔が少なくなったことが大きいと思っていますが、いずれにしても四万十川の鮎を観光客の方々に食べていただけなくなるのは大問題。今後は、猛暑ナンバー1のメリットとデメリットの両方を踏まえたうえで、様々な対策を練っていきたい」(中平市長)
暑さ日本一が吉と出るか凶と出るか。
※週刊ポスト2014年1月1・10日号
関連記事
トピックス

《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン

皇室に関する悪質なショート動画が拡散 悠仁さまについての陰謀論、佳子さまのAI生成動画…相次ぐデマ投稿 宮内庁は新たな広報室長を起用し、毅然とした対応へ
女性セブン

「マスメディアの“本音”が集約されているよね」フィフィ氏、玉川徹氏の「SNSのショート動画を見て投票している」発言に“違和感”【参院選を終えて】
NEWSポストセブン

《“勧誘”は“業務”》高校野球の最新潮流「スカウト担当教員」という仕事 授業を受け持ちつつ“逸材”を求めて全国を奔走
週刊ポスト

【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
](https://www.news-postseven.com/uploads/2023/02/24/jiji_renzokugoto-214x142.jpg)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン

《「歌舞伎町弁護士」は“訴えれば勝てる可能性が高い”と思った》 「情報商材ビジネス」のNGフレーズは「絶対成功する」「3日で誰でもできる」
NEWSポストセブン

元DeNA・乙坂智“マルチお持ち帰り”報道から4年…巨人入りまでの厳しい“武者修行”、「収入は命に直結する」と目の前の1試合を命がけで戦ったベネズエラ時代
週刊ポスト

【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン

小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン

《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン

《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン