●丁寧すぎるアナウンス
「到着時刻から1分程遅れております。お急ぎの方にはご迷惑をおかけしております」
電車の中で普通に耳にする車掌アナウンス。これが外国の方々には驚愕の内容。「1分遅れて謝るのがすごい」と丁寧さに関心する一方、「1分単位でものごとを進めないといけないんですか」とプレッシャーを感じてしまう瞬間でもあるらしい。
●お茶の稽古
日本の伝統文化の代表といえば、茶の湯。体験してみたい! と魅力を感じるけれど、摩訶不思議でもある。単に「お茶をたてて飲む」というシンプルな動作を、なぜ日本人は10年20年も延々と稽古し続けるのか。
「お茶が上手にたてられるようになれば目的は果たせたんじゃないですか?」
そう質問されても、説明の言葉が見つかりません。お茶と禅は根本が一緒と言われますが、「不立文字」「型」「無」といった独自の哲学は、そもそも言葉では説明できないものなのですから。
日本に来る外国人に話を聞くと、特に若い世代は幼い時から日本のアニメにどっぷりと浸かり、日本のイメージを作りあげている人も多い。だから、アニメに出てきた風景に、実際に日本で出会うことで大感動する。
中には、スタジオジブリのキャラクターグッズ店で、「私はずっとここに住みたい」とダダをこねるフランス人も。
ですから、できるだけ千と千尋の神隠し的な風景を日本から無くしてしまわないことが肝心。「お・も・て・な・し」のポイントもそのあたりにありそう。
世界のどこでもある画一的な環境に整えすぎないよう気をつけたいものです。そして今年もさらにたくさんの外国人をお迎えしたいですね。