ライフ

高校のチアリーディング部に所属した女性による「泣ける話」

 ストレス解消の効果があると話題の涙を流す活動“涙活”(るいかつ)。涙活イベントの参加者は、自分自身が体験した泣けてくるエピソードを話すのだという。涙活プロデューサー・寺井広樹さんに涙活イベントで披露されたという、31才女性・Rさんのエピソードを紹介してもらった。

 * * *
 高校時代、Rさんはチアリーディング部に所属していました。高校3年生にとって最後の大会に当たる競技会は、毎年東京で開催されていました。しかし、Rさんが高校3年生のときは、阪神・淡路大震災復興5周年記念ということで、神戸で開催されることになったそうです。

 初めての遠征、最後の大会…。彼女は、いつも以上に気合を入れて、その大会に臨みました。

 ところが大会前日、練習場所へ向かうためのタクシーの中に、シューズを忘れてきてしまった。タクシーのナンバーなど覚えている訳もなく、捜す術がなかったRさんは、大会に出ない後輩のシューズを借りて出場することになりました。3年間苦楽を共にし、足になじんだシューズ。それがないということは、気持ちの面でのダメージがとても大きかったそうです。

 大会当日、いよいよ本番が行われる会場に入ろうとしたとき、突然「Rさん!」と、自分の名前が呼ばれました。呼びとめたのは、前日に練習場所を貸してくれたチームのコーチでした。そして、そのコーチから手渡されたのは、なんと自分のシューズだったのです。

 タクシーの運転手さんがシューズを忘れていることに気がついて練習場所まで届けてくれたのだそうです。シューズを受け取り、シューズケースを開けると、中にはたくさんのあめ玉と小さな紙切れが入っていました。そこには、「頑張れ! これでも食べて」と書かれていました。タクシーの運転手さんからのメッセージでした。

 シューズが見つかってほっとした気持ちと運転手さんの心遣いに、思わず涙がこぼれた。 親切な運転手さんのおかげで、万全の態勢で臨めた引退試合。3年間使いなれたシューズで、満足のいく結果が出せたそうです。

※女性セブン2014年1月23日号

関連キーワード

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン