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インフレ対策外貨投資 安定感あるカナダドル、豪ドルを推奨

 安倍政権の脱デフレ戦略や金融緩和によってインフレの到来が予想されている。投資におけるインフレ対策はどうすべきなのか。アベノミクスで円安が進むのであれば、円に対して上がっていく外貨を買うという手がある。すでに2013年の1年間で、円に対して米ドルは22%、ユーロは28%高くなっている。酒匂・エフエックス・アドバイザリー代表の酒匂隆雄氏がこう指南する。

「今年は、米ドルやユーロは昨年ほどの大幅な通貨高にはならないでしょう。それよりインフレによる資源価格の値上がりを考えれば、資源国の通貨が強くなると思われます。その中でも、政治・経済が安定し、安心して投資できる通貨として私がお勧めするのが、『カナダ・ドル』と『オーストラリア・ドル』です」

 実は、この2つの通貨はリーマンショック以降の円高時でも円に対して上がっている。酒匂氏が続ける。

「カナダ経済は米国経済と関係が深く、円に対して米ドルが高くなれば、カナダ・ドルも高くなるという傾向があるのですが、昨年1年間で、対円でカナダ・ドルは14%高、オーストラリア・ドルは6%高と米ドルやユーロに対して出遅れているため、安値感があります。

 さらに、日本との政策金利差はカナダが1%、オーストラリアは2.5%ですから、その要因だけでも円に対して強い。つまり、米ドルやユーロよりも、対円で通貨高が進行する余地が大きいといえます。そこにインフレが加われば、さらに通貨高の傾向が強まると思われるため、この2つの通貨を買っておけばいいでしょう。
 
 ただし、外貨預金は為替手数料が高い。そこで、手数料がほとんどかからないFX(外国為替証拠金取引)でレバレッジをかけずに取引すればいいでしょう。今は少し円高に戻りつつあるので、再び円安に戻った頃が狙い目といえそうです」

※週刊ポスト2014年1月24日号

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