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過激情報が蔓延するネット 知恵吸収段階の小中高生に必要か

 昨年12月25日、文科省が小学6年生と中学3年生を対象とした全国学力テストの分析結果を公表しました。その結果、ネットを使う時間が長い児童・生徒ほど成績がよくないと報じられました。

 中学3年生の「国語A」の場合、1日「1時間未満」の生徒の正答率は79.3%、以下時間が増えるごとに正答率は低下し、「4時間以上」になると70.4%となっています。「数学B」では、「1時間未満」が47.3%だったのですが、同様に時間が増えるごとに低下し、「4時間以上」だと30.3%になります。

 かつて大宅壮一氏が「テレビは一億総白痴化をもたらした」と分析したことがありますが、ネットにも同様の結果が懸念されています。

 実際のところどうなのでしょうか? 私のようにネットの仕事を生業としている者がいうのもなんですが、さまざまなことを吸収することが可能な小中高校生には、ネットの情報はそれほど必要ないように思えます。

 ネットは面白いもの、過激なものを容易に獲得できる場所です。将来の自身の人生のために必要な知識などよりも芸能ネタやスポーツネタ、果ては炎上ネタなど、とにかく娯楽の要素が強すぎるのです。

 理由は、「より多くのアクセスを稼げば儲かる」という原理があるため、ウェブサイト運営者はより過激で面白いものを出す傾向があるからです。お子さんには、ネットを見せるよりもむしろ本をより多く与えることをおすすめします。小さい時って乾いたスポンジのように色々なものを吸収できますからね。明らかに大人になってから読んだ本よりも、子供の時に読んだ本の方が内容を覚えている方も多いのでは? 子供時代ってそんな貴重な時間なんですよ。

文/中川淳一郎(編集者)

※女性セブン2014年1月30日号

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