芸能

TBS『隠蔽捜査』半沢手法にあまちゃん俳優起用も数字は似ず

 杉本哲太と古田新太という昨年『あまちゃん』の脇を固めたコンビがダブル主演するTBS系ドラマ『隠蔽捜査』(原作・今野敏)がスタートした。通常の警察ドラマは現場の刑事の奮闘が描かれることが多いが、同作は高級官僚であるキャリア組が組織の不条理と闘う物語だ。

 この『隠蔽捜査』に対し、昨年大ヒットした『半沢直樹』をかなり意識しているとの“疑惑”が浮上している。放送を観た人たちの声を聞いてみても、

「オーケストラのBGMや、大河ドラマ風ナレーション、理不尽に追い込まれる展開などがソックリ。開始3分で『これは半沢だな』とピンときました」(50代男性)

「じっと寄るカメラワークとか、俳優の話し方なんかから『半沢』を連想しましたね。杉本さん演じる竜崎に内密に情報をあげる同期の伊丹俊太郎(古田新太)は、半沢に内部情報を随時教えてあげた渡真利の役に似てたし」(30代女性)

 などの意見が噴出した。両者の公式HPをチェックしてみると仰天。黄色を基調に赤を配した色使いがソックリなのだ。本編を確認してみても、瓜二つとはいえないものの、たしかに同じ匂いがした。ドラマウォッチャーの吉田潮氏もこう指摘する。

「組織上層部の理不尽な命令に主人公たちが従わざるを得ない不条理や組織社会の上下関係の厳しさを描いているのが2つのドラマの共通点ですね。いきなり1話から主人公が窮地に追い込まれるのも似ています」

 観ているほうが気づくくらいだから、キャストが気づかないわけない。第1話放送日の朝『はなまるマーケット』にゲスト出演した古田新太はこんな発言をしている。

「ま、半沢の警察版ですね。『半沢直樹』を見てた人が半分見てくれたら(視聴率が)20%いくんで」

 半沢人気に“便乗”したい願望を隠そうともしない古田の態度には、むしろすがすがしささえ感じる。ただ、残念なことに“数字”は似なかった。初回視聴率が8.2%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と振るわず、『半沢』第1話の半分にも満たなかった。

 第2話以降で「倍返し」できるか。

※週刊ポスト2014年1月31日号

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