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2014.03.09 16:00  週刊ポスト

チェルノブイリ原発 低線量被ばくした人の心筋梗塞が増加した

 ステパーノヴァ医師は、アメリカと共同でミトコンドリアの研究をしている。

 僕たちの細胞の中にはミトコンドリアという小器官があり、細胞の中で呼吸してエネルギーを生産する役目を果たしている。細胞が元気に働くためには、このミトコンドリアが傷ついていない状態で正常に働いていることが重要なのだ。

 研究では放射能でミトコンドリアが傷ついているのを確認できたという。ミトコンドリアが傷つけば当然、心筋梗塞や脳卒中という血管性の病気も多くなる。そして小児甲状腺がんだけではなく、他のがん発症リスクも高くなる。

 ただし、とステパーノヴァ医師は付け加えた。

「ウクライナ共和国の子どもや大人たちの慢性疾患が増えているというデータは、チェルノブイリ原発事故がすべて原因というわけではない。ウクライナの経済的要因も大きく関係している。貧血が進んだのは、子どもたちに十分な、そして安全で栄養のある食品を与えられなかったなど、いくつもの他の要因がある」と説明した。科学者として、正しい姿勢だと思う。

 僕は、子どもたちの命を守るためにはどうすべきかと尋ねた。

「低線量被ばくなら大丈夫だと安心しないで、できるだけ放射線に当たらないこと。自然放射線以外なら1ミリSV以下の被ばくにとどめることが大事です。ウクライナではそれを基準にして法律を作ってきました」

 絶対大丈夫なんて決めつけたりしないで、根気よくフォローしていくことが大事だと話してくれた。

※週刊ポスト2014年3月14日号

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