いくつになっても女性は胸をときめかせていたいもの。34才の主婦・Kさんは、かなり年下の男の子にキュンとしてしまったという。Kさんが、淡い恋の物語を告白する。
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マンションの同じフロアに、いつも気持ちよく挨拶をしてくれる高校生の男の子がいたんです。
ある日、私が大量のごみ出しをしていたら、その彼と遭遇。すると彼は、「手伝います」と、ほとんどのごみを持って行ってくれたんです。お礼を言い、同じエレベーターに乗ると、それまでうつむいて黙っていた彼が突然、「Kさん、ずっと好きでした。1日でいいのでデートしてくれませんか」なんて言い出したんです。
私たちの年の差は、ひとまわり以上。とても信じられず、「本当に私?」と聞くと、うなずく彼。なんでも来月引っ越すので、思いきって告白してみたそうです。そんな彼の必死さがかわいらしく、来月にはお別れするならばと、思い出作りのつもりで、OKしました。その時の彼のうれしそうな顔といったら…。初々しくて、思わずキュンとしてしまいました。
デート当日、夫には学生時代の女友達に会うと嘘をついて出かけました。少し気が引けましたが、主婦の私にこんなチャンス、二度とないような気がしました。
彼とは映画を見て、食事をしてという、教科書のような清く正しいデートをし、19時にはマンション前に到着。
「今日は楽しかったです、ありがとうございます」と、礼儀正しく挨拶をすると、「でもまだ帰りたくないな」なんて、ポツリ…。なんだか愛おしくなってしまって、近所の公園で缶ジュースを飲みながら、30分ほど雑談をすることに。
そこで彼は、「Kさんを好きになってよかったです。ありがとうございました」と、おずおずしながらも私の手にキスしてくれたんです。彼の緊張が私の方にも伝わり、年甲斐もなくドキドキしてしまいました。
彼とはそのまま、引っ越しまで会わずにお別れしました。10年後にはどんな男になっているんだろう…。なんて、今でも妄想しています。私の方がいい思い出をもらっちゃいました。
※女性セブン2014年3月20日号