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過保護に反発した娘がダウンした母親にかけた優しい言葉とは

 メンタルヘルスケアの専門家によると、涙にはストレス解消の効果があるという。そこで、43才の主婦・Aさんによる、家族にまつわる泣ける話を紹介します。

 * * *
 私は子供の頃から体が弱く、病気がちでした。風邪をひけば長引き、体力を使うと数日寝込むといった始末。私の虚弱体質が遺伝してしまったのか、娘も生まれながらに免疫力が低く、病気がちでした。その罪悪感から、酷暑、酷寒、豪雨などの日は学校まで車で送り迎えするなど、少々甘やかしていました。

 ある夜、娘がひとりで買い物に行きたいと言いだしました。夜の外出は体に障るため禁止しています。「あなたの体が心配だから」となだめ、家から出さずにいると、「もう5年生なのに、ひとりで外出もできない」と、娘は大泣き。そのせいか、翌日熱を出して学校を休むことに。

 後から理由を聞くと、友達の誕生日プレゼントを買いに行きたかったのだとか。私の過保護に耐えきれなくなったのか、娘は泣きながら「どうしてこんな体に産んだの?」と、それきり私とは口をきいてくれなくなりました。

 娘に無視されるようになったストレスからか、今度は私がダウン。起き上がるのもつらい状態だったのですが、夫は私の体質を理解しておらず、「根性がないだけだ。甘えるな」と家事を休むことを許してくれません。私の不調は、病名がつくようなものではない場合が多いので、昔から理解されにくいのです。そんな思いを娘にさせたくなくて、過保護になっていたのかもしれません。

 つらい体を押して食事を作っていると、部屋から出てきた娘が黙って私の手を引き、そっと椅子に座らせてくれました。そして私のエプロンを外して自分に着けると、「お母さんのつらさは、私がいちばんわかっているから」と、家事を手伝ってくれたのです。

 守るべき存在だとばかり思っていましたが、今では娘がいちばんの理解者です。

※女性セブン2014年3月27日号

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